過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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959:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/13(月) 20:41:03.81 ID:jSioS10J0

ふたつ「――“奥義・凪太刀掠”」

ザガーン(来い!)


真上からの一刀両断に対抗すべく、デュアルファングも得物を大きく振りかぶった。

全ての刀を右に溜め、左へと斬り流す。ザガーンと同じ攻撃の構えだ。



ザガーンのデーモン・ソードが、ふたつ牙の額の上に迫る。

対する四本の角刀は、それら全てが波のような一列を形成し、振り下ろされる刃を迎え撃つ。


角が砕け散るような、そして高い音が響いた。


ザガーン「――」


つむじ風のように連なり、弧を描いた四枚の角刀。

嵐のような勢いでそれがデーモン・ソードに衝突したのを、ザガーンは見た。

自分の兜に叩きつけられる角の破片たちは、一刀両断による決着を予感させるには十分なものだった。


それでも、最後の一本の角刀を切断する前に、デーモン・ソードは折れた。

綺麗に。裂かれるように斬られた。


ザガーンは見た。

角の刃が、自分の喉元へ飛び込んでゆくのを。



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