過去ログ - 無垢「フィオナの森は、俺が守る」
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971:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 19:51:06.33 ID:P57CO55I0
悪魔神が持ちかけた条件は、つまり裏切ることだった。
自分の周りにいる、無防備な仲間を4人殺す。
ヒューマノイドであれ、ドラゴノイドであれ、4人。
背中を向ける者は多い。当然、その者達は味方に武器を構えてもいない。
銃を乱射し、前面を横になぞるだけで、4人などたやすく殺せそうなものだった。
「……!」
「!?」
周囲を見回す者たち同士の視線が交錯し、一気に緊張が走る。
バロムは敵陣に募る不信感を見透かしながら、満足げに目を光らせていた。
「なんでこっちを見るんだ……」
「お前こそ……」
「まさか、おい」
「敵は目の前だぞ……」
バロム『後になればなるほど、好戦的な者が生き残るぞ』
誰もが思っただろう。気づかないものはいない。“悪魔のささやきだ”と。
それでもなお、バロムの言葉にすがりたくなる甘さを感じるのは、それが事実だからである。
相手は悪魔、契約は守るだろう。
4人を殺せば、この絶対的な危機的状況から、確実に助かる。
……そう考えているものは、絶対にいる。
そいつが動き出す前に、自分からやってしまうべきなのではないか。
どうせ味方殺しが始まるのであれば、その混乱が激化する前に、行動を起こすべきなのではないか。
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