33:1 第二話は>>23から[saga]
2011/06/16(木) 19:28:37.23 ID:Wc7Yf/rR0
−−− キエフ 2015 4/10 22:30 −−−
「そんな・・・」
「トパーズ4、何があった?」
「味方ヘリの撃墜を・・・確認・・・」
「了解」
ひどく声が落ち込んでいる。ショックを受けているのかもしれないし、
味方が落ちたのが自分のせいだと思っているのかもしれない。
仕方もない。彼女は魔法少女とはいえ、まだ14歳なのだ。
こんな戦いに付き合わせる方が馬鹿げている。
残りのホーカムは、次の標的を見つけたようだ。さらに南下を続ける
ホーカムの光点。だが、動きを止めていた奴らは、すでにこちらからの
ミサイルの射程内に入っていた。
レーダーを急いで確認し、トパーズ3が近くにいる事を知った俺は
無線を繋いでマイクに言葉を吹き込む。
「トパーズリーダーよりトパーズ3、データリンクを送る。
俺が狙うホーカムと別の方を任せたい。出来るか?」
「トパーズ3、了解。こちらからも射程内です」
レーダー画面に浮かぶ光点を指で触れる。その光点は
赤い輪で囲まれ、俺が狙う敵だという事を画面に表示させた。
この情報は、トパーズ3のデータリンク受信機が壊れていない
限りは、向こうのレーダーにも同じように表示される。
すぐに、赤い輪の隣にいた別の光点に、青い輪が付いた。
トパーズ3が自身の標的を定め、それを俺に知らせているのだ。
それを確認できた俺は”HIGH-MACS”をホーカムへ向かせ、
ミサイルのロック準備に入る。この愛機に搭載されたミサイルは、
古臭い光学照準式の有線誘導ミサイルではあったが、
敵のECMに抵抗をされずに攻撃できるという利点があった。
ミサイルを発射し、レティクルをホーカムに合わせ続ける。
当然の事ながら、遠くへ逃げようとする戦闘ヘリより、
ロケット推進剤を使って飛翔するミサイルの方が圧倒的に速い。
残った2機のホーカムは、順番に夜空の花火となる。
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