過去ログ - 上条「学園都市? なんで俺がそんなところに?」
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290:第一章 吸血殺し(ディープブラッド)の魔法使い 3[sage saga]
2011/10/06(木) 20:51:09.63 ID:Jcsfh3HO0


 そんな状況を打ち破るように、少女の大きなため息が聞こえた。


「まったく。『大金を下ろす時は細かくしろ』って助言、ちゃんと聞いてたのかしら?」


 その言葉とほとんど同時に、テーブルの上に、ドリンクとハンバーガーが載ったトレイが置かれた。

「みこと!」
「お姉様!」

 インデックスと打ち止めが嬉しそうに顔を上げ、上条も追従するように頭をそちらの方へと向ける。
 呆れかえった表情の美琴が、そこに立っていた。

 制服姿のところを見ると、風紀委員の活動をしていたのだろう。
 美琴は打ち止めの横に座ると、面倒くさそうにトレイを指さした。

「はやく飲み食いしちゃいなさい。さっさと帰るわよ」

「やった! いっただきまーす!」

「ふーノドの渇きが癒されるぜって、ミサカはミサカはおっさんっぽく呟いてみたり」

「ありがとな、美琴」

 どうして美琴がここに来たのか、なぜ状況を把握しているかといった疑問は無視して、
 上条はまずオレンジジュースを一口飲んでから、ハンバーガーにかぶりつく。

 胃に収めて一息つくと、ホットコーヒーに息を吹きかけている美琴に話しかけた。

「どうしてこの場所が分かったんだ?」

 上条のその質問に、美琴は一瞬だけ困ったような表情を浮かべ、それからすぐにいつもの得意満面な表情に変わった。

「えーっとね……ああ、そう、打ち止めのいつも着ている服には、学園都市製の最新鋭GPSがしこまれているのよ。
 繊維に織り込むっていう、街の外ではまず実用化不可能なレベルの代物で、
 打ち止めの携帯電話と連動しててね。打ち止めが長時間携帯電話に触れなかったら、
『誘拐の疑いあり』として、打ち止めの保護者の芳川さんや黄泉川さんに位置情報のメールが行くことになっているの」

「? ごめん、もう少し分かりやすく」

 べらっと説明されても、学園都市レベルの科学技術はよく分からない。
 台詞の端々から単語の意味を読みとるのが精いっぱいだった。

「これでも分かりやすく説明したわよー」

「棒読みなのは俺の気のせいか?」




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