過去ログ - 上条「学園都市? なんで俺がそんなところに?」
1- 20
40:第一章『交差する若者達』5−2/5[sage saga]
2011/06/18(土) 09:44:34.98 ID:cu4HEccu0

「初春から連絡を受けてきてみれば……うへへへへぇぇぇっっ!! おっ姉っ様ぁっ! ちっちゃなお姉さまぁ! それにお兄様ぁっ!!」
「ちょ、黒子!? しまった、こういう時まっさき来るのはコイツだったぁっ!」

『風紀委員』の先輩、白井黒子だった。
 この白井、四月三日に起きた事件をきっかけに美琴に心酔するようになったのだが、この一週間で美琴はありとあらゆるストーカー行為を受けた。
 ベッドに先回りされていたり、風呂に先回りされていたり、トイレに先回りされていたり。
 誰だ、こんな変態に『空間移動』能力を与えたのは。
 今日はふりきれてラッキー!とか思ってた自分が間違いだった。
 こんなのが今年の期待のルーキーとは、超名門常盤台の未来は暗いだろう。
 昨年の秋まで通っていたお嬢様学校の行く先を憂える美琴であった。

 抱きついてくる年下の先輩を振り払おうと奮闘する美琴と、
 巻き込まれないように遠巻きに見ている一方通行と打ち止め(美琴ほどではないが、彼らもまた黒子のストーカー対象である)。
 先ほどまでの殺伐とした空間が嘘みたいに元の日常に戻ったが、周囲を見渡していた打ち止めの顔が青ざめる。

「上条のお兄ちゃんがどこにもいないってミサカはミサカは報告してみる……」

「な……」
 美琴が襲撃現場へと視線を向ける。
 先ほど上条が持っていた荷物の数々が、路地に向かうように転々と落ちていた。

「黒子、スキルアウトの捕縛、頼んだわよ!」
「……! クソガキ、変な奴にはついていくなよ!」

 後始末を、なんだかんだで『風紀委員』として優秀な白井黒子に託し、一方通行と美琴は、路地裏を走る。
 その奥の少し開けた場所に、上条当麻はいた。
 状況は最悪で、三人のスキルアウトに囲まれていた。
 しかも、三人とも武器を持っている。警棒に、スタンガンに、ナイフだ。
「クソ……、」

 一方通行がどんな攻撃をしても、上条を無傷で助けるのは無理だ。
 また、今の上条に美琴の雷を右手で受ける余裕があるとは思えなかった。
 なにせ、上条はイギリスの教会で十年近く生きてきた少年なのだ。
 ケンカ慣れなんて、しているわけが――。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
316Res/395.00 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice