過去ログ - 銀「黒が好き」 滝壺「そんな銀を私は応援してる」
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loss
[saga]
2011/06/19(日) 18:39:25.85 ID:j5EEjjjh0
「……っ」
歯を食いしばりアクセルを踏み込む、ハンドルを切り、高速に乗り、
最高速度まで車を走らせる。窓を全開にして、風が車内に吹き荒れるようにする。
金色に染めた髪がバサバサと音を立てる。声を張り上げて叫ぶ。それも風に搔き消される。
そのまま浜面はガソリンが尽きるまで車を走らせた。
動かなくなった車をどうかするのが煩わしく、浜面は目の前にあった古びた映画館に
足を踏み入れた。ビールを買い込み、適当な席に座り、ボンヤリと何も映っていない
スクリーンを眺める。誰も居ない映画館にいると不思議と心が落ち着き始めていた。
「超珍しいですね。この映画館に私以外の誰か来るなんて」
そんな声を掛けられ、浜面が振り向いた先に居たのはニットセーターにかなり
際どい永さのスカートを履いた少女だった。ボブカットのその顔にはまだ幼い色が
濃く残っている。
「そんな人気無いのか、ココ?」
「基本的に超B級かC級しか上映してませんからね」
「へえ」
「そんなことも知らずに来たんですか」
「なんとなく来ただけだ」
「超変なヒトですね。まさか、私を狙って!?」
「そんな趣味ねぇよ!?」
「その顔して言いますか?」
「どんな顔だ、コラ。初対面の人間に対して最低限のマナー位守れよ」
「チンピラに超言われたくありません」
「……チンピラか」
「どう見ても超下っ端のチンピラです」
「はっ、だろうな」
「で、そんな超下っ端がこの超マニア向けの映画館に何の用ですか?」
「そりゃあ、映画館じゃ、映画見るだろ普通」
「ふむ、超納得しませんが、もう始めるのでそういうことにしておきましょう」
その後、二人の間に会話はなく、席も少し離れたところで映画を眺める。
陳腐なヤクザもののストーリーだった。用心棒である主人公が少しその場を
離れた間に護衛対象が殺されてしまう。その復讐を誓う用心棒だが、相手側
の組長の娘に恋してしまう。想定外だったのはその娘がヤンデレ化して
用心棒を最後に食べてしまることくらいだろう。
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