374:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/08/24(水) 21:24:49.87 ID:zH+GMZFRo
「そして今日まで、その事を黙り過ごしてきたというわけか」
橘朔也が確認した。
「ええ。名護啓介にはすぐに見抜かれたけれど」
「まさか俺も当たっているとは思わなかったよ。そして君は時間停止まで出来る。そうじゃないか?」
「本当に見抜かれてたとはね。たった一回の魔女との戦いで使っただけなのに
まあ具体的に言うのなら、時間遡行の副作用みたいなものよ」
本当に見抜かれていた。
この男、イレギュラーで収められない人間だった。
「それにしても信じれんねーな。名護達は別として、あたしら何回も会ったんだろ?」
杏子がほむらの言ったことを確認した。
「ええ。何十回と会っているわ」
「なんか実感ないわね…」
当たり前だろう。
「私以外は誰も覚えていないわ。時の地獄を彷徨っている私しか」
「時の地獄…か、だがそれもこの世界で終わりだな」
名護が笑いながら言った。
「君の周りには大勢の仲間がいる。今までではなかっただろう?」
「ありがとう、名護啓介」
素直に名護に礼を言う。
名護がいなければ、いまも自分は一人だっただろう。
心なしか、今まで自分が背負っていた何かが軽くなったような気がした。
「俺だけじゃないさ。ここにいる全員がそうだ」
「そうだったわね。ありがとう、皆」
すると、誰かの携帯が鳴った。
「ん?恭介から?」
さやかだった。
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