383:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/08/28(日) 21:33:13.41 ID:dITNUR5zo
「ねえ、渡さん」
「何かな?」
ブラッディ・ローズを弾かせてもらった時から考えていることがあった。
「渡さんはバイオリンを作るんですよね」
「うん、目標はブラッディ・ローズだよ」
この人なら、任せられる。
「僕のバイオリンを作ってくれませんか?」
「え?僕でいいの?」
未完成のものも見せてもらったが、あれはかなりのものだった。
「はい。でも、今すぐじゃなくて、僕が二十歳を超えたらです」
その頃には、きっと世界を代表するバイオリニストになっているだろう。
ただし、自分の目標は紅渡とその父親、紅音也だ。
「いいよ。じゃあ約束だね」
「はい、約束です」
年甲斐もなく指切りをする。
「あれ?あの子じゃない?」
渡の指を差した方向を見ると、見慣れた顔が見えた。
さやかだ。
手を振ってみる。
すると向こうもこちらに気づいたらしく、手を振りながら走ってきた。
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