604:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/10/23(日) 21:11:20.61 ID:Le5wMbNdo
「此処は…?」
登太牙が目を覚まし体を上げた瞬間、頭に何かが当たった。
「つっ…!」
太牙と当たった相手。
両方が倒れこむ。
「いたい…」
太牙と頭をぶつけた男が、額を抑えている。
「ようやく目が覚めたか…」
向こう側でチェスをしていた男がこちらへやって来た。
「此処は…いや、渡は何処だ」
「まあ、落ち着け。渡は隣にいるだろ」
男に言われ、隣を見るとたしかにいた。
傷も先程の戦闘で受けた傷だけで、特に変わりはない。
「それにしても此処は…なんだか懐かしい気がする…」
まるで実家にいるような安心感。
それに似た感覚が、太牙を癒していた。
「ま、此処は元々クイーンが持っていたからな」
「母さんが…?つまり此処はキャッスルドランということか」
以前、少しだけ聞いたことがある。
真夜が此処『キャッスルドラン』を飼っていたという話を。
「お前はわずか1年ほどだが、間違いなく此処で過ごしている。懐かしい気がするのもそのせいだろう」
今から約22年前。
此処で、真夜、先代キングと共に暮らしていた。
ほとんど覚えていないが、落ち着くことは確かだった。
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