24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/06/20(月) 00:41:53.58 ID:8OnljcsQ0
「うーん、ミサカにはわからない世界ですね、とミサカは」
「なにをぶつぶつと呟いているんですか」
何時の間にやら浅いにせよ思考の渦の中に一歩足を入れていたようだ。
戻って来たミサカ一〇〇三二号は冷やされたお水が入っているコップをこちらに差し出して、
「はい。お水」
「……どうもです、とミサカは感謝しつつお水をいただきまーす」
改めて彼女の胸元を凝視すれば、リボンタイの後ろから微かにハート型のネックレスが顔をのぞかせている。
ミサカ一〇〇三二号――またの通称を御坂妹と呼ばれる検体個体のみがもつ、特別らしい代物。
意識して眺めていても控えめな存在感しか感じ取れず、見つからないようにひっそりと眉をひそめる。
自分にとっては、いま喉をうるおしてくれる冷え切った水の方が、何倍も魅力的に映るのは、異常なことなのかもしれない。
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