過去ログ - 絹旗「ナイトロジェン!」黒夜「シスタァァァズ!!」一方「……その2だァ」
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250: ◆Y1L4z5aia2[saga]
2011/10/11(火) 21:53:03.74 ID:UrsLJBkOo

 意図せず生まれた沈黙を遮って、部屋に隅に置かれているPCからメールの着信音が響く。
 恐らくまた、論文の電子データが一方通行に送られてきたのだろう。僅かなタイムラグを置いて、プリンターが自動で論文の印刷を始める。
 
 この教室に、教師が訪れることはない。
 この学校に在籍する教師の誰にも、或いは学園都市に在住する教師の誰にも、この部屋の主に対して教鞭を振るえる者はいないからだ。
 代わりに送られてくるのは、世界中の名立たる学者達が書きしめた、最新の論文の数々。
 彼はその論文をただ一人この部屋で読み、理解する。世界の仕組みに対する理解を深める。
 深めれば深めた分だけ、彼の能力は肥大していく。
 世界を意のままに操るかのような彼の力が、一歩一歩完璧に近づいていく。
 彼に課せられた学業は、ただそれだけだ。

 彼は普通ではない。
 美琴と布束、一般の基準から見れば十二分に天才と呼べる彼女たちと比べてさえ、比較にならないほど突出している。
 だから、彼が普通の扱いを受けることはありえない。

 この教室にしたってそうだ。
 通常の半分ほどの広さの教室には、彼が勝手に持ち込んだ(一部は美琴と布束のものだが)雑多な物で溢れているが、
誰からも文句を言われることはない。




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