6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/06/26(日) 08:54:59.35 ID:zfxJMWx+o
自動ドアをくぐってカウンターでコーヒーを2つ注文した。
窓際の席が空いていたので梓と向かい合って座った。
店内にはジャズパンクが流れていた。
渇いたアコースティックな音。
しゃがれ声の男性がピノキオの鼻が伸びたとか折れたとか、そんな歌を歌っていた。
梓「またやってる」
澪「……あ」
無意識の内に右手を一生懸命動かして、首を軽く振っていた。
澪「癖って中々抜けないもんだな」
私はもう長いことベースを弾いていない。
手放したわけじゃないけど、弾くのをやめた。
かつて『エリザベス』と呼ばれた私の愛機は私たちの部屋の押し入れに眠っている。
梓「弾けばいいのに」
澪「そんな時間無いよ」
笑いながら答えたけど、自分の首がまだ動いていることに気付いた。
梓「今こうしている程度の時間はあるんだから」
澪「多分、熱中しちゃうから……」
一度ベースを弾き出したら寝る暇も惜しんで音を出し続けてしまいそう。
梓の様にはいかない。
澪「梓みたいに時間の使い方、上手くないから」
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