過去ログ - とある暗部の軽音少女(バンドガールズ)
1- 20
200:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/06/26(日) 15:42:42.39 ID:iNmol0qk0
次の瞬間、先頭に立っていた憂のふくらはぎに、鍵盤の破片が突き刺さった。

「――うっ!?」

「「憂!!」」

その場に崩れ落ちた憂に駆け寄ろうとした和と純の前に、テレポートしてきた紬が出現する。
突然現れた紬に驚き、二人の動きが止まった一瞬の隙に、紬が両手で二人の体に触れる。その部分が噴射点となり、突風で二人は勢いよく吹き飛ばされた。

「「きゃああああっ!!」」

憂が振り向き、状況を理解したときには既に和と純は憂のコピー可能範囲の外へ出てしまい、憂はもはや反撃できない。勝負は一瞬でついた。

「……うっ、げほっ! ……さあ、憂ちゃん。まずは、あなたの、記憶を……」

紬は口から血を吐き、血の涙を流し、服のあらゆるところを血に染めながら、ゆっくりと憂に近づいてくる。
連続でレベル4の強力な能力を使用した紬の体は、早くも限界に達していた。

憂は能力も使えず、足の痛みで立ち上がることもできない。
禍々しいオーラに包まれ、この世のものではない歌声を発しながら血まみれで迫ってくるその姿に、レベル5は初めて恐怖を覚えた。

「……お姉ちゃん……!」

紬は右手を憂の頭へと伸ばす。憂はもはやどうすることもできず、目をつぶった。
『歌声』が重なり、能力が発動する。

しかし、その手は憂の頭に触れることはなく、ドサッと音を立てて、憂の横に紬の体が倒れこんだ。

「――えっ?」

憂が目を開けると、横には血まみれで倒れている紬の姿。『歌声』は既に消えていた。 


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
253Res/270.65 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice