5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2011/06/26(日) 15:46:57.66 ID:BD9wf7ABo
目的の駅に着くと、梓は紬を揺すって起こした。
車両から出てすぐに、紬は「あっ」と言って引き返した。
自分達が座っていた席まで戻り、お菓子のごみを急いで袋に入れる。
梓は窓の外からその様子を見守り、構内アナウンスが発車を予告すると、焦って「発車しちゃいますよ!」と言った。
が、分厚い窓ガラスに阻まれて紬の耳には届かない。
片付けを終えた紬は梓の方を見て微笑み、そこでようやく梓が焦っている事に気付いて急いで車両から降りた。
ベルが鳴って新幹線はさっさと次の駅に向かって走り出し、線路の中は空になった。
「もう、危ないところでしたよ」
「だって、ごみ置きっぱなしは良くないよ」
「そうですけど……」
と梓はばつが悪そうに言って、時計を見てから「行きましょう」と言って紬の意識を電車の乗り換えへと向けさせた。
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