過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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(千葉県)
[saga]
2011/07/02(土) 00:30:45.58 ID:4jjVYGHho
一方通行はドアが開き、そして閉まる音を聞いていた。
反応をしなかったのは、約束をしていた土御門あたりだろうと思ったから。
一方通行は制限がかかっているとはいえレベル5であり、土御門はレベル0。しかも戦闘向きの能力ではない。
彼から離しがあると言う呼び出しを受けた以上、いきなり銃撃をしてくるということもないだろう。
ポケットから携帯電話を取り出し、時間を調べる。
約束の時間まではあと5分少々。
あの男はそんなに律儀な男だっただろうか。
声をかけようと、振り返ろうとしたその時、
「一方通行ぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
自らの名を呼ぶ、少女の叫び声が耳をつんざく。
振り返りつつ、反射的にチョーカーに指をあてた。
だが。
その少女の服装、声色、そして顔。
それらを認識した途端、一方通行は息を呑んだ。
"同じ"顔だ。
妹たちの一人か、あるいはオリジナルか。
どちらにせよ、この少女を傷つけてはならない。
そこまで考えた瞬間、彼の体は紫電に打たれ、弾かれるように雪の上を転がった。
チョーカーのスイッチは、入れることができなかった。
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