過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/02/06(月) 02:07:43.85 ID:0eURSEjko
紅炎と爆風が通路中を駆け巡り、もくもくと吐き出された刺激臭を伴うねばつく黒煙が周囲を漂う。
『油性兵装』が能力を使って構造物を保護・補強していなければ、上下数階層は崩落していたかもしれないほどの大爆発。
その爆心地にあって、なお『油性兵装』は自らの足で立っていた。
(さすがに、この程度の爆発でくたばるわけはないか。そろそろアレの出番かなん)
『ベクトル操作』による反射を考慮し、今まで彼女が放った攻撃は全て『彼女自身が耐えうる』威力でしか放っていない。
彼女が狙ったのはあくまで空気中の酸素の燃焼だ。
あらゆる物質のベクトルを操作する一方通行だが、しかし対象となる物質が『体表の反射膜に触れている必要がある』という制約がある。
その場に存在しないものは操作できないし、欠乏しているものを他の物質で無理やりに代用させることもできない。
酸欠状態に追い込むことが有効なのは過去の戦闘データから把握している。
だが、"この程度"ならば力技でどうにでもしてしまうのがレベル5たる所以。
それを証明するのかのように、炎と煙の奥でゆらめく影が1つ。
「……だよねぇ、そうこなくっちゃ!」
直後砲弾のように飛び出してきた一方通行の拳を『油性兵装』は身を反らして交わし、そのままバック転をして距離を取る。
なおも襲いかかる一方通行と躍るように交錯しつつ、彼女は剥離させた装甲の一部をオイルへと変化させ、通路を覆うように展開する。
「うぜェンだよ!」
硬質化したオイルの壁を拳で砕き突破する一方通行。
その遥か向こうでは『油性兵装』が不自然なほど壁際に寄り、黒く変色した床の横で不敵に笑っていた。
直後泡立つ床面を切り裂くかのように、異様な物体が黒いオイルの糸を引きながら床下よりせり上がってきた。
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