過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/02/21(火) 03:54:38.12 ID:FWHujRcko
「それで」
息を整えるまでの休憩はこれまで、と美琴は表情を変える。
「どうやってあいつをぶっ飛ばそうか。何か意見ある?」
「難しい質問ですの……」
先ほどの戦闘を見る限り、お世辞にも相性がいいとは言えない。
電撃使いである美琴と、発火能力者である敵。実体のないものを操る能力者同士、互いに互いの攻撃は防ぎにくい。
だが、ここで能力の本質の差が決定的な差となる。
例えば、発火能力者は高熱を伴う炎を操る。
当然、炎に熱せられて発火点を越えた周囲の物質は燃え、酸素を喰らいつつ熱と煙を吐き出すようになる。
炎そのものが敵に当たらなくともその副産物が容赦なく敵の体力を削り、終いには敵を窒息死や焼死に至らしめるだろう。
対して、電撃使いは一撃こそ高い威力と目にもとまらぬ速度を誇るものの、回避された場合はほとんど影響を及ぼすことはない。
また、施設の電源系統へのダメージも懸念される。なにせこの施設には培養機の中で『育成』中の妹たちがいるかもしれないのだ。
非常時対策として施設各所はブロック構造化されており、ここで最大出力を出したところで全館が停電になることはないだろう。
だが、この試験場と同ブロック内に妹たちの培養施設がないという保証はない。
万が一電源遮断や雷サージが培養装置を襲った場合、中にいる妹たちは無事では済まないだろう。
それを考えると、施設内で高圧電流を乱用することは避けたい。
「……お姉様、あの女は回避しましょう」
そんな状況を鑑みれば、積極的に交戦する理由はないように思える。
2人の目的はあくまで妹たちの救出、および親玉の撃破にある。
あえて立ちふさがる敵の打破に躍起になり、いたずらに体力をすり減らす意味はない。
白井の空間移動ならば、障害物とある程度の距離は無視して逃走できる。
だが、PDAの画面に映る地図を眺めていた美琴は、
「うーん、ここから脱出するにはどうしても一度あの女の前を通らなきゃいけないのよね」
と結論付けた。
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