過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」2
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◆nW2JZrx2Lo
[saga]
2012/03/10(土) 04:25:51.64 ID:fiKeJx/Ho
地下10階・通路。
『妹たち』の包囲網を白井の『空間移動』で切りぬけた美琴と白井は、全速力で通路を駆け抜けていた。
"駆け抜ける"という表現は語弊があるかもしれない。何故なら2人は転移を繰り返し、通常ヒトが出せる速度を遥かに超えた速度で突っ切っているからだ。
目標地点などない。
『妹たち』と交戦したくない。彼女らから離れられるならどこでもいい。
そんな思いを抱え、ただひたすら施設内を飛び回る。
その速度は、時速に換算しておよそ288キロメートル。
「まだ妹さま方は追ってきていますの?」
「う、うん。5、6……うわ、更に2人合流してる!?」
自らの足で走っているわけではないのだ。
美琴は白井と手をつないだまま振り返り、後方を確認する。
相手が空間転移能力者だからと言ってそう簡単に諦める『第三次製造計画』ではないようだ。
高機動型の装備をしていることを活かし、床を蹴り、壁を蹴り、天井を蹴り、白井ほどではないもののこちらも尋常ではない速度で追いかけてくる。
軍用クローン。そんな言葉が美琴の脳裏をよぎる。
今まで美琴が接してきた妹たちは常盤台中学の制服を着ていたり、ワンピースだったり、入院着やアオザイだったり。
そんな「当たり前」の装いをしていたから、例え武装していたとしてもあまりその言葉を意識はしなかった。
だが、今自分たちを追いかけてきている彼女たちはどうだろう。
軍用の駆動鎧らしきものに身を包み、いくつかの携行兵装を身に帯び、そしてわけのわからない近接兵器まで装備している。
否が応にも、『軍事利用』の言葉を想起させられてしまう。
本来ならば彼女たちを受け止め、保護しなければならない立場だ。
だが、今の彼女らは最上位個体なるものに命令を受け従っている立場だ。
ならば、先に叩くべきはそちらだ。
悔しくはあるが、彼女らの保護は後回しにせざるを得ない。
歯噛みしつつ、とにかく今は彼女らの包囲網の突破を最優先とする。
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