過去ログ - インデックス「――――あなたのために、生きて死ぬ」
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906:天使編B[saga]
2011/09/11(日) 20:35:21.54 ID:S9t1RThW0


視界に霧ではなく、雨が降りてきて滲んだ。

七月十五日の、彼の数々の無謀を思い返すだけで胸が締め付けられる。


「だ、だって! わた、私の為に、簡単に命を投げ出しちゃうんだもん!!
 ばかばかばか、ホンットにばか!! すているのそういうとこ大嫌い!!!
 自分の命を大事にできない人が誰かを守ろうなんてお笑いなんだよ!」

「さ、さっきから言おうと思ってたけど、ちょっと落ち着きなさい?」


ふわりと身が包まれる。

私より十センチ以上背の高い、みことのスタイルのいい身体に抱かれると、

安心感より先にドキドキが湧きあがってきて困る。

あ、いや、私は百合の園に興味なんてないんだよ!

私が好きなのは――――



「………………でも、そんなとこが好きなんだもん」



みことの胸に顔を埋めながら囁くと、

くろこのいた筈の方向から粘性の液体が噴き出たような音。

ひょうかがチョコフォンデュでも始めたのだろうか。


「ねえみことぉ、私、おかしいのかな? 嫌いな所が好きだなんて、変だよね?」


愛する食べ物のビジョンと匂いを思い浮かべてなお、

すているの話題から離れられないとは我ながら重症だな、と思った。




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