過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]
2012/05/17(木) 08:55:07.94 ID:+3z2ARSz0
「…」
男は、歩いていた
あちこちで戦火が上がっているのは分かる
血の臭いを、風が運んでくる
それでも彼の胸は躍らない
純粋な、ただの赤い血の臭いなど彼にとっては何の慰めにもならない
脳を蕩けさせる、麻薬のような感覚を得るにはそれでは足りない
(さだのり、邪火流、そして阿修羅か)
面白い国だ、と男は思っていた
三人の「化け物」がいるのだろう
少なくとも、さだのりと阿修羅はその類の生き物である
「…んー、楽しくなってきたねぇ」
スタスタ、と乾いた足音がする
その足元には、彼が殺した敵の頭や腕が転がっている
子供が石ころを蹴って遊ぶように、それを蹴っては進み続ける
向かうのは、敵軍…つまり、さだのり達の国の軍の所である
そこには、男の国の軍もいる
「…」
「…!!お、おい!!あいつ…」
「げ…例の囚人だろ、あれ」
男を見つけた兵士達は、怪訝そうな表情で何かを囁いている
男には関係ないことだ、後ろ指を指されるのも人殺しと罵られるのも慣れていた
だからこそ、今の状況などどうでもいい
「…お前達、こんなところで何しちゃってんだよ」
「…あ、いや…俺達は」
「兵士の仕事ってなんなのか忘れたのかぁ?こっちは牢屋から出られてやっとこさ人殺し出来るって喜んでるのに、毎日殺せるお前らは怠慢かよ」
「おい、口を慎めよ社会不適合者!」
「結構結構、こっちだってつまんない予定調和の社会に適合するつもりはさらさらないねぇ」
言いながら、男が遠くを見つめて目を細める
はるか先、普通の人間では見えないくらいの距離に、ある男がいる
(…さだのりか、軍のヤツらと合流したのか)
「おい、なんとか言いやがれ犯罪者!!」
「うるせぇな、こっちは殺すならお前達だっていーんだよ?」
「!」
「…それより、早く行こうぜ」
舌なめずをして、男はさだのり達のいる方角を指さす
「あそこに、照準を定めて、引き金を引くだけだ…弾丸は憎しみを籠めて、ってやつだな」
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