過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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◆G2uuPnv9Q.
[sage saga]
2012/05/21(月) 18:33:45.96 ID:5YTVVHPa0
「…まーた収容されるヤツが増えたのかぁ、看守さん」
「うるさい、一一話しかけてくるな!」
「冷たいねぇ」
牢屋の中
男は、隣の牢獄に人が放り込まれるのを見ていた
見ていた、と言っても一部始終ではなく、縄で繋がれた見覚えのある武装の兵士たちが連れてこられたところだけだが
「…ちっ、上手くしてやられたわけだ、しかも殺されもせずに」
「言っただろう、我々は殺しはせずに勝利を掴むと」
「へいへい、そいつぁすげぇや、聖人君子もびっくりの吐き気のする理論でさぁ」
手を叩こうとしたのだろうが、手錠で繋がれている男はそれが出来ない
「…」
「食事はこれから運んでくる、水はいるか」
「看守さん、こっちは捕虜なんでさぁ、要望を聞いてもらう必要はないですよー」
「…そうか」
気を遣ってやったのに、と言わんばかりの態度の看守が遠くへ去っていく
残された男は、しばし考える
(…この収容所にはすでに、300近い兵士が収容された)
(そして、そのほとんどが牢に入れられただけの状態)
(…銃やら剣は奪われているが…なーに、命さえあればいくらだって暴れられるんだ)
(…問題は、どうやって俺はここから抜け出すかだ)
(兵士共は俺にブルってやがる、あいつらだけが脱出しても俺はどうせ出させちゃもらえねぇ、つまり俺が真っ先に出る必要がある)
(…手足を封じられた俺に出来るのは、やーっぱ俺らしい残酷なやり方だ、鍵をこっそり奪って抜け出すなんてもんじゃ足りないなぁ)
ニヤニヤと笑いながら、男は隣の牢に壁越しで話しかける
石で出来た壁だ、大声を上げないと聞こえはしない
「よーお、お隣さぁん」
「…なんだ、お前も捕まってるのか」
恐らく、話し声だけで男のことが分かったのだろう、隣の兵士は少しだけ怯えた様な声で話を返してくる
「お前さん達を連れてきた看守は何人だったぁ?」
「…3人だ、でも外にはもっとたくさんいやがったぞ」
「ほうほう、そいつぁいいこと聞いたな」
「お前…確認しなかったのか?」
「こっちは気絶して運ばれてきたんでねぇ」
「…」
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