過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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775: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/06/25(月) 11:10:29.14 ID:F+am94I20
邪火流「…一つ、訊きたいことがある」

「内容によっては答えられないが」

間合いを見ながら、二人はしばし動くことはしなかった

邪火流「…どうしてお前は、人をそうやって簡単に殺せる?」

「お前は、殺す時に躊躇ったことがあるか」

邪火流「ある」

「嘘だね」

地面に転がった兵士の死体に男が手を伸ばす

その目玉を抉り出し、それを口に放り込む

邪火流「!」

「いいか、お前が恐れていたのはその後の自分が、罪悪感に駆られることだ、人を殺すことそのものではないんだ」

ぷっ、と目玉を吐き出し男が笑う

「…いいか、俺にはそれはない、人間ってのは自分の後先を考える理性があるが、俺にはない」

邪火流「…このキチガイが…!」

「…なら、何が正しい行動だ?守る守るとぬかしておいて、ここさえも守りきれない、お前は正しいのか」

邪火流「…ここさえ、も…だと?」

「あれ、分からなかったのか?ここにいる兵士は、全員収容所にいた兵士だけだ、まぁ何人かは応援もいるかもしれねぇが、どうせほとんどは一度お前達に捕まったヤツらだ」

邪火流「…!!ま、まさか街には他の連中が!?」

「通信兵に言ってさぁ、これから本土から来る軍はとにかくこの国の街を破壊するように言っといた、どうせうちの馬鹿な王様は植民地にするんだから綺麗な形でとっておきたい、なんて言うだろうが」

一歩も動かないその男が、しかし喉元に刃を突き付けているようにさえ感じられる

「それじゃあ、戦争の意味がない、綺麗に保存しておきたいなら協定でも結べって話だしなぁ」

邪火流「…てめぇ…」

「…さてと、答えてやろう、俺がなぜ人を殺すのが平気か、と」



「俺にとっては、それが幸せだからだ」





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