過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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831: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/07/11(水) 23:39:33.56 ID:8Zi1xcVn0
どこからか息を呑む音がした

邪火流が驚いたような表情をしていた

舞子が、悲しそうな表情をしていた


遠くで、さだのりが振り返った


なぜだろうか、さだのりは少しだけ、ほんの少しだけだが嬉しそうな表情をしていた

夏美「待って…!!」


さだのり「夏美、お前の父親は邪火流だけだ、他にはいない」


夏美「待って、行かないで!!!」


さだのり「…それにな夏美…お前の親父さんは…もっと素敵な男のはずだ、お前みたいな…お前みたいな優しいヤツの親父なんだからな」


じゃあな、と手を振ってからさだのりが歩き出す


夏美「待って…」

駆けだそうとした夏美の手を、邪火流が強く握った

夏美「放して!!放してよ!!今行かなかったら…」

邪火流「さだのりは俺達を守るために…戦いに行くんだよ!!!!」

夏美「!!」

邪火流の目に、大きな涙が浮かんでいる

それでも、邪火流はもう、さだのりを止めることが出来ないのを知っていた

邪火流「…夏美…さだのりを、行かせてやってくれ…」

夏美「…おじ…ちゃん…」


さだのりの方を見つめて、夏美が呟いた

泣くことしかできない、あんなに大好きだった男が、もう

彼女の本当の父親が



さだのり「…夏美」

最後の言葉になるのだろう、さだのりは振り返ることはなく、言った


さだのり「…またな」






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