過去ログ - さだのり「桜は散る、陽は沈む・・・そして、思い出はいつかは消える」
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833: ◆G2uuPnv9Q.[sage saga]
2012/07/11(水) 23:56:59.35 ID:8Zi1xcVn0
さだのり「…俺がここから出たら…そうだな、夏美にすまなかったって伝えてやってくれ…俺はダメな親父だったからな、あいつには…もう会えないから」

「…分かりました」

さだのり「…じゃあな…」

さだのりが歩き出そうとしたその時、一人の門番がさだのりの方を向いて敬礼をした

さだのり「…なんだ…?」

「…さだのりさん、あなたは…あなたは知っていないと思います、それでも言わせていただきたいことがあります」

さだのり「…」

「…自分の恋人は、あなたに命を助けていただいたことがありました」

さだのり「…俺が…助けた…?」

いつの話だろう

あの、昔さだのりが仲間を失うことになった戦争か

「…自分の…今の幸せがあるのはあなたのおかげなんです…自分…もうすぐ結婚式なんです…」

さだのり「…そうか」

「…さだのりさん…あなたに…あなたにも、来てほしかった…」

涙を流しながら、門番の兵士が敬礼する

「…俺も、ですよ」

さだのり「…なに?」

「…俺の家族は…妻も娘も、息子も…間一髪であなたに救われたことがありました、目の前に敵が来ていた時に…昔のことですが」

さだのり「…嘘だろ…?」

「本当ですよ!!あなたが…俺の家族を守ってくださったんです」

さだのり(…なんで…なんでだ…?)

「…さだのりさん…後ろを見てみてください」

さだのり(…)

さだのりは振り返った、建物の壁には大きな穴が開いていて、そこから中の人々が見える

誰もが泣いていた、さだのりを見送るために

さだのり(…どうして)

「…さだのりさん…あなたは、一人の女性に恋をして、一人の友にその女性を託して…そして娘も託した、不器用だけど…素敵な人じゃないですか」

さだのり「違う、俺は…」







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