過去ログ - めだか「球磨川がカッコよすぎて生きるのが辛い……」
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121:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[sage]
2011/07/13(水) 01:03:59.78 ID:BKilq4dAO
球磨川……先輩の言うとおり、俺はプラスなのかもしれない。

黒神くじらはどうしようもなく不幸を好んでいたのかもしれないが、あたしは幸福が嫌いではないことを実感した。

満足な愚者でもいいと知ってしまった。

不満足なソクラテスでは嫌だと思ってしまった。

だから、俺は過去と決別するように頭に突き刺したナイフを抜き、包帯をとる。

「名瀬ちゃん! 顔が!」

「な、なんだよ、古賀ちゃん」

「可愛い! ペロペロしたい! くんかくんかしたい!」

「ちょ、ちょっ!」

夏休みだが制服に着替え学校に行く準備をする。

あいつはいるかもしれないし、いないのかもしれないがそれでも俺は少しだけ名瀬夭歌としてあいつのことを近くで見たい。

「け、けど、これは間違っても恋じゃねぇからな、勘違いすんじゃねーぞ!」

「何言ってるの、名瀬ちゃん?」

ゴーストバベルに入った所で古賀ちゃんに不思議そうな顔をされる。

『あ、名瀬さんに古賀さん。今日も可愛らしいね』

T字路の右から歩いてきた球磨川が開口一番そんなことを告げてきた。

「あ、球磨川さん」

『やぁ、名瀬さんの素顔はんー、んー』

「な、なんだよ」

『うん、やっぱり可愛らしいね!!

不幸なんか望んじゃ駄目だよ』

「けっ、そうかよ」

駄目だ。俺は今、台詞程余裕が無い。

顔はきっと真っ赤だ。

「そ、そういう、あんただって昨日は格好よか」

「球磨川さん! 名瀬ちゃんはあたしのだから惚れちゃ駄目ですからね」

『んっと、それは約束出来ないなー。

ほら、こんだけ可愛いとね』

「あ! わかります! でも駄目ですからね!」

古賀ちゃんが腕を強く抱きしめてくる。
『それじゃあね、古賀さん、名瀬さん』

さっきは最後まで言えなかったが、心の中で呟いてみる。

昨日の球磨川先輩はちょっとカッコよかったぜ、と。


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