過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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116:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/15(金) 23:40:33.12 ID:PXVe/j9AO
〜9〜

青髪「怖あ……この距離やったら絶対見えてへんはずやのになあ……ライオン並みの鋭さやね、さすがスペアプラン(学園都市第二位)」

雲川「……で?わざわざ私をツテに貝積から飛行船を借り出してまでしたかった事が紙飛行機遊びか?伊達や酔狂にしては度が過ぎると思うけど第六位(ロストナンバー)」

青髪「その呼び方やめてえな!僕には青髪ピアスって名前があるねんよっ」クネッ

雲川「気色悪い真似をするな。だいたいそれは偽名だろう?紙飛行機の次はお前が飛びたいのか?紐無しバンジーとか刺激的だけど」ニヤリ

青髪「あっすいません僕調子乗ってました調子乗ってましたほんますいませ……ンアッー!」

雲川芹亜は首を傾げていた。帰路の途中、いきなり『飛行船貸して下さい!』と自転車を貸してくれと言われるのと同じ調子で頼まれたのである。
この――書庫(バンク)からさえ抹消された、公式に行方不明扱いになっているはずの学園都市第六位(ロストナンバー)からの依頼によって。

青髪「はひー……ふひー……し、死ぬか思うた」

雲川「(結局、私にもこいつが何者かわからないんだけど)」

雲川芹亜は学園都市上層部の内一人のブレーンという地位と人脈を持っている。
故に土御門元春のような多重スパイや上条当麻の監視役も当然知っている。
その雲川を以てしても青髪の能力も所属もは依然不明のままなのだ。

青髪「冗談キツいですわ……“サービス残業”や言うても、ここで死んだら保険とか誰が受取人なりますねん?おかん?」

そう、訳がわからないのだ。六月にバイクを盗んで停学、今日の謎の交通事故騒ぎ、先程の常盤台への根回し、今は垣根帝督に紙飛行機をぶつける事……
雲川の明晰な頭脳をして推理の糸口が掴めない。青髪が動いたという共通項しか見いだせないのだから。

雲川「話す気はないのか?先輩を使うだけ使って何も言わないとか可愛くないんだけど」

青髪「すいませんそれ無理ですわ。人に話したら“特異点”が“破局点”になるんで……今度店のフルーツサンドおごりますんで勘弁したって下さい」

雲川「メロンとラフランスもつけたら許してやるけど?」

青髪「くはー!」

かなわんなー、これでまたモンテカルロのピアスが遠のく……と青髪は歎息した。
パン屋の住み込みはもらいが少ないのだ。労力の割にと。




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