過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/07/19(火) 21:31:19.89 ID:5HPWMU5AO
〜17〜
麦野「――ぶち殺してやるよ、そんな幻想」
御坂「―――!!?」
その時――麦野が寄せた美貌が、御坂と相貌に重なった。
御坂の唇のちょうど真横に、落とされた口づけ。
それに御坂が真っ赤に紅潮させた顔のまま引きつり、物音に身を固くし目を瞬かせる猫のように硬直した。
麦野「――死ね。死んじまえ。これが私の答えよ御坂。もういっぺん言う。死ね!」
最も唇に近い場所に落とされた口づけが離れ、御坂の形良い耳朶へと麦野は囁きかけた。
静止した時間が、交わった長針を引き離し重なった短針を引き剥がすように。
御坂「なっ、ななっ、ななな……」
麦野「唇じゃねえんだ。お互いこれでノーカウントよ。ざまあみろクソッタレ!!」
御坂「なにすんのよあんたはァァァァァァァァァァ!!?」
ライナーとマスカラの落ちた眦が離れて行く。
グロスもリップも引かれていない唇が離れて行く。
ストレートとウェーブのかかった髪が離れて行く。
麦野「(悪いね当麻。これ浮気じゃないから。さっきヤられた分の仕返しだから)」
御坂「これが答えって……答えになってないわよ馬鹿ー!!」
麦野「(そう言えば、インデックスにもほっぺにチューしてやった事ねえな。いやしないけどね?女同士とか気持ち悪い)」
御坂「ちょっとあんた!聞いてんの!?ねえってば!!」
麦野「(ああ、そう言えば当麻におかえりなさいとおやすみなさいのキス出来なかったな。明日はおはようのキスもなしか。口直ししたいなー)」
御坂「――麦野さん!!」
麦野「馴れ馴れしいんだよ。太いのブチ込んで幻想と一緒に××もブチ犯してやろうか?」
御坂「っ……」カァァァ……
麦野「おやすみ。私ソファーで寝るからあんたベッド使って。それじゃ」ズルズル……バサッ
御坂「ちょ……ちょっとー!!」
そして麦野は上条のワイシャツを寝間着に、ボロボロのぬいぐるみとふかふかのブランケットを引きずってソファーに寝転んだ。
カッペリーニのソファーは数人掛けでもなお広々としているし、何よりそこらのベッドなど話にならないほど柔らかいのだ。
長時間座っていても寝ていても身体が痛くならない。と
麦野「ん……ああ、携帯」
不意に腰元に感じる違和感……それは先程放り出した携帯電話だった。
麦野「………………」
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