過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/07/19(火) 21:41:13.28 ID:5HPWMU5AO
〜21〜
白井「まだまだわたくしは、お姉様のあの境地には辿り着けませんの」
恋敵とも言うべき同性、好敵手とも評するべき能力者を相手に……
手を差し伸べられる器量と、歩み寄れる度量。
白井の目からすら叶わぬ恋を投げ出せない一途さ、真摯さ、明朗さ……
苦笑せざるを得ない。つくづく遠く、そして広い背中だと。
白井「……――もしわたくしが、お姉様の立場でしたら……果たして、そんな風に出来ますの?」
いっそのこと、力尽くで奪ってしまえば良いものを……と言う考えが脳裏を掠め、白井は思考を止めた。
自分が御坂の立場ならば、恋敵を向こうに回して奪い取れるか?
否と言えずわからない、と言う結論に留めた。その時になって、当事者になって初めて人は己を知るのだから。
白井「……もし――」
もし自分に御坂美琴よりも大切な横顔が出来、その相手が既に違う相手と手を携えていたならば……
自分はどうするだろう。理想としては潔く身を引いて見守る側に立ちたい。
だがもし……だがもし、その相手に自分が手を差し伸べねばならない時が来たとしたら……
自分は取ったその手を、自分の腕の中に抱き寄せてしまいはしないだろうか?
白井「……あーりえーませーんのー♪」
自分に親愛、恋情いずれの両面からも御坂美琴を上回る存在など考えられない。
もしそんな相手が生まれたとすれば恐らく、御坂とは全く違うタイプの……
砲弾すら傷を付けられないダイヤモンドではなく、指先で触れただけで砕け散りそうなガラス細工だろう。
白井「ふひゃふぅぅぇぅぅ!!ならばわたくしはしどけない寝姿写メールでお姉様を眠れなくさせますのぉぉぉぉぉぉほっほっほっほあっはー!!」パシャッパシャッ
捨てられ雨に打たれた野良猫のように、世を拗ねて背中を丸めているような相手。
御坂をとても賢く逞しく人懐っこい大型犬に例えるならばの話だ。
白井は自分で自分をそこまで面倒見の良いタイプとまで思えるほど自己評価は高くなかった。
寮監「こんな時間まで何を騒がしくしている白井ィィィィィ!」ガラッ
白井「げえっ、寮監!!」ジャーンジャーン
寮監「刎ッッ」ゴキィッ!
白井「あうう……」ドサッ
だが、冷たい驟雨に撃たれ街を彷徨う野良猫のような誰かが……
翼の折れた黒揚羽のような誰かが救いを求めて来たならば……
もし―――………
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