過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
1- 20
206:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/21(木) 20:47:50.97 ID:7OOgLsNAO
〜3〜

そもそもこの計画は、警備員が一日二日はまともに動けない状況下にあって無能力者狩りに参加する凶悪な能力者らを討つためのものだ。
自分達スキルアウトの一部と能力者が街中でかち合い、口論から始まった一連の騒ぎ……
それに対し、駒場は重い腰を上げたのだ。責任は自分達の手でつけると。

浜面「……もういい、作業に戻れよ」

スキルアウトG「ああ……」

街の通信機能を麻痺させ、警備員や風紀委員へ通報出来ない状況下にてリスト化した凶悪な能力者らを集団で襲って駆逐する。
駒場の指揮と半蔵の立案により、人員、金銭、物資……他のスキルアウト組織との連携。
計画はとりもなおさず順調に進んでいるように思えた。しかしハードに伴うソフトはそうは行かない。

浜面「……イヤなもんだな、こういうの。俺やっぱり人使うの上手くねーわ。向いてない」

服部「何言ってんだ。お前こそしっかりしろって。万が一駒場のリーダーになんかあったら次に回されるお鉢は浜面、お前なんだぜ?」

浜面「俺は駒場のリーダーほど頭も良くねえし人望もねえよ。何で俺なんだ何で……」

叩かれた肩を落として持ち場に戻るスキルアウトGを見送りながら浜面はホットドッグの紙袋に苛立ちをぶつけるようにクシャクシャと丸める。
同時に口に合わない硬水を飲み干した後のような空気が漂っていた室内が、再び機械的な作業に戻る。
誰しもが次は自分達が攫われる番かと思うと、こうして手でも動かしていないとやってられない。
浜面もまた半蔵からの駒場の後継者として……と言う説教に対して話題の矛先をそらしたかったのか

浜面「あいつさ、三ヶ月前くらいに仲間皆殺しにされて、仇討ちしようとして車で突っ込んで、結局そのまま事故ってお縄になったんだよな……だからかな、仲間絡みの事になるとカリカリすんの」

服部「例の“茶髪の女”だろ?でも“リスト”にそんな女乗ってなかったんだし、この無能力者狩りとは関係ねえのかもな……うん、三ヶ月前か……確かケンカ通りでだったよな?」

そう……三ヶ月前のある日、スキルアウトの一派が一人の能力者に絡んで皆殺しにされたと言うその事件。
死体すら残らなかった、闇から闇に葬られたその事件の犯人……『茶髪の女』と言うその特徴しか最早わからない。そう――

浜面「ああ。6月6日だ。ぞろ目の日だから覚えてる」


上条当麻と麦野沈利が出会った日である――




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1297.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice