過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/08/02(火) 21:21:02.69 ID:lrjKmZUAO
〜13〜
上条「(これで俺に無理矢理食わされたから、って言い訳立つだろ)美味いか?」
麦野「スッゴク オイシイ」ムシャムシャ
メリーゴーランド付近のベンチに並んで腰掛けながら麦野は頬張る。
まずふんわりクレープに包まれた焼きリンゴの甘味とシナモンシュガーの香りを楽しむ。
次に濃厚なチーズが焼きたて熱々のワッフルに溶け、ベリーソースが後味を引き締めるそれを食す。
麦野「……もし太ったらA級戦犯は間違い無くあんただからね」
上条「全然太ってねえって。つか女の子ってダイエットとか気にすっけど、男の俺からすりゃ本当にしなくちゃいけないほどか?むしろやんなきゃいけねえタイプほどやらねえだろ」
麦野「馬鹿ねあんたは。厳密に言うと太ってからじゃ遅いの。正確に言えば太らないためにやらなくちゃダメなの」
上条「そんなもんか」
麦野「そんなもんなの。服入らなくなるほど太った事なんてないけど、服がキツくなるとやっぱり焦るよ」
と、行き交う来場者の足音やアトラクションのアナウンスや子供のはしゃぐ声をBGMに麦野がチラッと横目で上条を見やる。
クレープを包む紙を下ろして折るようにしながら恨みがましく。
上条はベンチの背もたれにダラリと腕を垂らしながらその眼差しを受け止める。
麦野「……私が連れて歩くの恥ずかしくなるくらい太っちゃったらどうするの?」
上条「見た目が変わったって別にお前の中身が変わる訳じゃないだろ?」
麦野「………………」
その言葉に麦野がツンと唇を尖らせた。別に誰に見せるための服ではなく自分が着たい服がキツく感じるのは女として焦る。
が、そんな風に言われてしまえばつい低い方に水を流してしまうではないかと。
麦野「私は……あんたのために綺麗でいたいんだよ」ボソッ
上条「ん?何か言ったか?」
麦野「別に。テメエと付き合ってる時点で私が面食いって線は消えたなって思っただけ」
上条「ひでえ!」
食べ終えた包み紙をクシャクシャに丸めながら麦野は思う。
ぽっちゃりなんて誰に通じる言い訳だ、自分にも通じない嘘だ。
そして……今のままで良いと言われている内が花だ。
麦野「(あんたは、私の身体を世界で二番目に良く知ってるからね)」
灯りを消しても、脱げばわかってしまうのだから。
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