過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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337:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/08/02(火) 21:23:36.54 ID:lrjKmZUAO
〜15〜

スキルアウトa「(本当にあいつで大丈夫なのかよ……)」

スキルアウトb「(駒場さん、本当に殺られちまったのか!?)」

スキルアウトc「(半蔵さんもいねえのにあいつの考えに従って……それでヘマやらかしたら誰がケツ取るんだよ!?)」

スキルアウトd「(もう終わりだよ俺達……この仕事終わって金もらったら抜けようぜ)」

スキルアウトe「(俺は駒場さんを慕ってついて来たんだ。浜面は嫌いじゃねえけどあいつの下はごめんだ)」

スキルアウトf「(これでやっと売春とか他の御法度も解禁だな……金だ、金しかねえだろ信じられるもんなんて!)」

スキルアウトG「………………」

浜面「……クソッ」

男が立ち去った後、浜面は主だったスキルアウトのメンバーを収集しバーで一通りの計画案を提示した。
その内容とは暗闇に紛れて断崖大学データベースセンターに盗難車で近寄り、手製の焼夷ロケット砲を十発ほど打ち込むというそれだ。
あのスーツの男から渡された見取り図と、どこをどう焼けば全ての入り口を塞いで効率良く煙を内部に充満させターゲットを炎と煙で燻り殺すという手である。しかし

浜面「(コイツら……!)」

当然の事ながら、衆目の中正式な代替わりを経てなお新たなリーダーの座に就く者に最初に向けられるのは期待ではなく猜疑の目である。
『お前に何が出来るか力を示せ』『俺達には何を回すんだ。金か?車か?地位か?』『なぜお前が頭を取るんだ』etc.……

浜面「(……俺を舐めてやがる……駒場のリーダーと比較して、馬鹿にして、腹になんか抱えて、腹の底で笑ってやがる!)」

それが浜面のように旧リーダーの死を以て継承されたケースならば尚更である。
頭を潰されて尚どれだけ早く組織を束ね、立て直し、立ち向かわせるかが最初にかかる重責。
誰もが初めて人を使う側になって初めてぶち当たる壁は、自分以外の人間の大小様々な不満なのだから。

浜面「(ちくしょう……これがあんたの見てた景色かよ!駒場!!)」

この時、相棒である半蔵がいない事が浜面にとって災いした。
頼りになる右腕も、仲間も、手下も、全ては駒場ありきの上にあったのだと……
誰が頭をとっても遅かれ早かれ潰れるという見通しも開き直りさえ出来ぬまま――
浜面は駒場の死を悼む感傷に浸る間もないまま、憎みたくもない親友に憤りすら覚えていた。


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