過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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36:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/10(日) 12:30:42.39 ID:U58nKrMAO
〜5〜

どこのガキが襲われようが傷つこうが殺されようが死のうが……実のところ私に興味はないし関心もない。
少なくとも、命以外何もかも失ったクソッタレな人生の中で……ギャラをもらわないでやる殺しなんて真っ平御免だ。
でもそれは私が自分の生や他人の死に金銭以上の価値観を置いてないからだ。
断じて分厚いだけが取り柄で、中身がスッカスカの道徳の教科書から習う薄っぺらい善悪なんかじゃない。

黄泉川「始めは、スキルアウトと能力者の口喧嘩が原因だったらしいじゃん」

上条「らしい?」

黄泉川「……あんまりにも飛び火し過ぎて、始まりのきっかけも終わりの落とし所も誰にもわからないじゃん」

この中の何人が知ってるか知らないけど、人間なんて燃やして灰になっても、ダイヤモンド一個しか生成出来ない。
『灰とダイヤモンド』の例えじゃないけど、この学園都市にいる限り誰しもがマウスでモルモットなのよ。

御坂「じゃあ……スキルアウトじゃなくて、何の関係もない無能力者が狙われてるって事!?」

雲川「掃いて捨てるぐらいチープで、叩いて売るほど陳腐な話なんだけど」

青髪「おとろしい話やで……それもう私刑言うか死刑やん。あっ、これダジャレちゃうよ?」

それをボランティアで殺して回るのも、ゲームとして狩って回る感性も私にはない。
二度と浮かび上がれない闇の底で息を潜めてる深海の鮫は、水打ち際で跳ねる小魚なんて相手にしない。
まあ、鉛の外套と鍍金の冠かぶったこの真っ直ぐなキラキラお目めした超電磁砲あたりは頭に来るんだろうけどね。

上条「……そんなつまんねえ事で、あんな小さな娘が狙われるなんて話があってたまるかよ……!!」

……ねえ当麻。どうしてあんたはたかが他人のためにそんなに真っ直ぐに怒れるの?
例えば、私はあんたが無能力者狩りに巻き込まれたら巻き込んだ連中を鏖(みなごろし)にする。
それはあんたが私と三度もやり合って生き延びたレベル0だからじゃない。
私にとっての上条当麻が、ダイヤモンドより貴重なものだからだ。

麦野「……かーみじょう、そんなに熱くならない。周り見えなくなるわよ?」

上条「……あ、悪い……沈利」

あんたの指先に合わせて啼く身体の代わりに、私の真っ黒な脳細胞は冷感症なんだよ当麻。
あんたの白い熱を感じてる時しか忘れられないんだよ


自分が、人殺しの怪物だって


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