過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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379:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/08/07(日) 21:11:52.70 ID:UIeiMW9AO
〜9〜

バンッ!!

白井「お姉様!!?」

佐天「御坂さん?!」

初春「――――――」

御坂「――あんた、いい加減にしなさいよ……人が黙って聞いて大人しくしてればつけあがって!!」

その時、御坂が両手をテーブルに叩きつけて身を乗り出した。
それを食蜂がパンナコッタをすくうスプーンを持つ手とは逆手で頬杖をつきながら目線だけ上向かせる。

御坂「人の後輩馬鹿にして、人の知り合い指差して勝手に知った風な口聞いてんじゃないわよ!!!」

女生徒「「「「「「食蜂様!!」」」」」

食蜂「んー大丈夫大丈夫……静かにしててねぇ?お口チャック。シー」

文字通りの霹靂、雷鳴が如く一喝を受けてなお食蜂は揺るがず、浮き足立つ派閥の人間をせき止めるよう軽く手を振った。
ダイヤのエースとハートのクイーン、漂う空気は気体爆弾イグニスのように火花一つで爆発しそうなほど張り詰めているにも関わらずだ。

食蜂「……あはっ」

御坂「何ヘラヘラ笑ってんのよ!!」

食蜂「んー?ふふふっ♪ちょーっと突っついただけで心の応力、精神の反発力がスゴいなぁーって♪ねぇねぇ?仲悪いんじゃないの?嫌いなんじゃなかったの?第四位の事ぉ」

御坂「今私が一番ムカついてんのはね……私が大嫌いなあの女の事を、ろくに知りもしない部外者のあんたが訳知り顔で語ってる事に一番ムカついてんのよ!!」

今にも掴みかからんばかりの剣幕の御坂がそれでも手を出せないのは周りに白井らがいるためだ。
食蜂には麦野のような凶暴性はない。しかし何をしてくるかわからない危険性がある。
故に舌戦に留める必要がある事を御坂は熟知している。

食蜂「――じゃあ、貴女はその大嫌いな第四位の“本当の素顔”を……ちゃーんと正しく理解してるのかなぁ?」

御坂「………………」

食蜂「私はねぇ?恋人同士が百年間語り合ってもさらけ出せない心の裏も奥も闇も全部ぜーんぶ……見えちゃうんだぁ。聞こえちゃうんだぁ」

人食いライオン、本当の素顔、不吉な想像を聞く者に過ぎらせる断片を放りながら食蜂は御坂を見上げる。
知るものが聞けば、麦野が歴とした殺人者である事を遠回しに指しているとわかるだろう。
麦野沈利は御坂美琴の友人に相応しい存在ではない、と言外に言っているのだ。が

御坂「――そうね。だから何?」

食蜂「!」

――御坂は敢えて麦野と同じ口ぶりで、食蜂の続く言葉を遮った。




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