過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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42:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/10(日) 12:38:42.96 ID:U58nKrMAO
〜9〜

ガシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!

男子生徒「ごっ、があああああああああああああああ!!?」

フレメア「!」

垣根「ばーか。女の前で格好つけんなら相手見て絡め……ってもう聞こえてねえか」

次の瞬間、男子生徒はモノレールの車窓に叩きつけられ、粉々に砕け散る硝子と共に――
向かいの車線を直走るもう一台のモノレールにすれ違い様に叩き込まれ……
再び窓ガラスをぶち破って吸い込まれ、あっという間に姿が見えなくなった。

垣根「おーおー飛んだ飛んだ。まあ多分死んでねえだろ、多分」

打ちっ放しもこんくらい上達すりゃな、と独語しながら乱れた襟元を垣根は正す。
上手く着崩しはするがだらしないのは嫌いなのか、パンパンと掴まれた部分を手で軽く払って立ち上がる。

垣根「おい、そこのブス」

女生徒「ひっ、ひいいい!?」

垣根「テメエの足りねえ頭でもわかったか?たかがレベル4が関の山の“能力”なんざ、本物のレベル5の“暴力”の前にクソの役にも立ちゃしねえってよ」

垣根は続ける。へたり込む女生徒から、唖然とするフレメアに一瞥をくれて

垣根「――ビビりながらでも、半泣きでも、必死に啖呵切って食い下がったそこの嬢ちゃんの方がまだしも見れたもんだぜ。誉められたもんでもねえが」

フレメア「……あ」

垣根「プライド持って噛みついた嬢ちゃんがゴミだってなら、ただ見てるだけのテメエらはなんて呼びゃいい?」

同時に車内を見渡すと――顔色を失う周囲の反応に肩をすくめた。

垣根「しょっぺえ野郎共だ。おい、ずらかるぞ」

フレメア「えっ!?」

垣根「このままじゃ警備員来んだろ。面倒臭えのは嫌いなんだよ……っと!」

フレメア「えー!?」

垣根「悪いなそっちの嬢ちゃん。定員一名でな。五年後に頼むわ」

女子中学生「えっ、あっ、は……」

垣根「そーら行くぞー」

フレメア「えー!!?」

そして垣根はフレメアを抱きかかえると、ぶち破った窓から白い翼をはためかせて飛び立っていった。

フレメア「えええええぇぇぇぇぇ!!?」

フレメアの長い一日はまだ終わらない――




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