過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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65:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/14(木) 21:02:30.61 ID:1DwrXIIAO
〜1〜

麦野「何やってんだかね、私……」ザクザク

禁書目録「どうしたの?しずり」マゼマゼ

麦野「別に。似合わない事してるな、って」

禁書目録「そう??」

麦野「だってそうでしょ?」

卵の殻のように纏う塩の鎧をザクザクとナイフで割り開き、ホクホクのサーモンを切り分けて行く麦野。
その傍らで蒸したターメリックライスにバターを落として杓文字でかき混ぜるインデックス。
既に人数分の取り皿には洗い立てのサニーレタスが敷かれており、上条らはテレビを見やっていた。

麦野「私が、こんな脳味噌が常温で溶けて行くような生温い輪の中で日和ってるだなんてさ」

禁書目録「そんな事ないんだよ。どうしたの?最近しずり元気ないし、塞ぎ込んでるように見えるかも」

麦野「あんたの目から見てもそうなら……当然、当麻もそう感じてるんでしょうね」

禁書目録「うーん……とうまはとんまだからそんなに深くは考えてないと思うんだよ。何かあったの?」

麦野「……ねえ、インデックス」

禁書目録「なあに?」

サーモンの切り身をインデックスがよそったターメリックライスの上に乗せる。
そこへさらにパプリカ、プチトマト、レモン、クレソン、レーズンを盛り付けて行く。
その傍らインデックスは冷蔵庫から飲み物のボトルを取り出し、パタンとその扉を締める。
ライムソーダや水出しコーヒー、そしてアルコール類もある。
IDによる年齢確認を顔パスしてしまうが故、麦野は内心複雑な思いでそれを購入している事をインデックスは知っている。
インデックスも最初は麦野を上条の恋人ではなく年の離れた姉だと勘違いしたほど大人びて見えたからだ。

麦野「私さ、ここにいていいのかな?」

禁書目録「……何を言ってるのかな?」

麦野「……何言ってるんだろうね。私にもよくわかってない」

禁書目録「――しずりもとんまかも」

麦野「?」

禁書目録「しずりは色々考え過ぎなんだよ。もっと私みたいに脳天気に生きた方が楽しいかも!」

インデックスはその背中をパシンと叩いた。激励するように叱咤するように。
檄や喝など入れないが、ふと垣間見せるその繊細な横顔がいつものペースを取り戻すよう促して。
それに対し麦野がキョトンと目を丸くして頭一つ半低いインデックスを見下ろし、対照的にインデックスがそれを見上げる。




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