過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/09/01(木) 21:13:10.27 ID:v3OANEYAO
〜7〜
スキルアウトG「!?」
麦野「?!」
美鈴「――そんな子供の屁理屈が本当に大人の論理を覆せると思ってるからあんた達はガキなのよ」
美鈴は前に進む。背ける事なく顔を上げ、閉ざす事なく目を開き、スキルアウトへと一歩前へ。
その今までにない決然とした表情と気迫と佇まいに、スキルアウトならずとも麦野まで飲み込まれそうになる。
美鈴「馬鹿も休み休み言いなさい沈利ちゃん。貴女は生きる事を根っこから勘違いしてるわ」
決して声を荒げず、しかし一歩も譲らない。麦野が初めて触れる、美鈴の『大人』としての背中に……
そして美鈴が今どんな目で見ているのかはわからないが、スキルアウトが蛇に睨まれた蛙のように金縛りにあっている。
美鈴「貴女、よく人から完璧主義者って言われるでしょう?そういう子はね、他人以上に自分を許せない子よ。今の沈利ちゃんみたいに」
美鈴は構わず前に出る。麦野を背負う重みなど羽根一枚ほどもないように。
美鈴「――貴女、自分が死ねばそれで終わるだなんて本当に思ってる?馬鹿ね。死ぬだけなら今も誰かが交通事故にあってるかも知れないし、美琴ちゃんが80歳過ぎたら老衰で死ぬかも知れない。私の言ってる事わかるわね?」
麦野「……!」
逆に、麦野はその背中を岩の山のようにさえ感じていた。この背中はもう揺るぎはしないと。
美鈴「――死ぬだけなら、誰にだって出来るのよ」
麦野「な……」
美鈴「そして貴女が殺されれば、上条君は必ず彼を殺すでしょう。彼が貴女を殺したいように。私だって美琴ちゃんが殺されれば同じ事をしないなんて言えない」
逆に……麦野の身体が震え出す。それは恐怖ではなく――畏怖によって。
美鈴「そして――彼を殺してもよ。沈利ちゃん。貴方、彼を殺して自分の罪を投げ出そうとしてない?彼に殺されて罰を受けようとしてない?甘いのよ」
それは――断罪者でも偽善者でもない、一人の母親(おとな)だけが持てる力。
美鈴「――自分を投げ捨てて責任を取ろうなんて綺麗な生き方は大人の世界じゃ通用しないわ。責任を取るという道はね、もっと泥臭くて、しんどくて、嫌な事ばかりで、誰にも誉めてもらえなくて、自分で誇る事も許されない事なのよ、沈利ちゃん」
――麦野沈利が、触れた事のない強さ――
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