過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/09/01(木) 21:16:59.96 ID:v3OANEYAO
〜9〜
そして――麦野を背負った美鈴がスキルアウトへと……
その先にある正面玄関口を目指して一歩一歩進んで行く。
まるで立ちはだかる死の向こう側にある生へと挑むように。
スキルアウトG「……オ」
美鈴「そうね。どんな事情があれ沈利ちゃんが貴方の仲間を殺した事は貴方の言う因果応報だわ。貴方にはきっと彼女を裁く権利があるんでしょう」
その立ち姿は、何百何千という銃弾飛び交う戦場にあってさえ……
かすり傷一つ負わないのではないかと敵対者に思わせるほどの威容。
しかし――現実に美鈴は拳銃の有効射程距離の内側へ達しようとしていた。
美鈴「けれどね……私は沈利ちゃんに命を助けられた。死から救ってもらったわ」
――美鈴一人でも良い鴨撃ちの的だと言うのに、麦野を背負ったまま逃げ切れるはずがない。
スキルアウトはなけなしの力を振り絞って必ずや二人を殺しに来る。
美鈴「だったら――彼女に守られた私が彼女を守るのだって因果応報よ!!」
誰も死からは逃れられない。この場には『殺さなければ気が済まないスキルアウト』と『死んでも構わない麦野』。
そして『人を殺すのも殺されるのも死んでもごめんだ』という美鈴しかいないのだから。
麦野「やめろオバサン!!」
美鈴「――沈利ちゃん」
この雨ですら洗い流せない血と死と炎の赤の中を美鈴は行く。
この誰かが死ななければならないという世界(ばしょ)にあって――
美鈴「――信じてる」
麦野を死なせず、麦野に殺させないという分かち難い絶対矛盾。
命をドブに捨てられる力を持っているならば、命をドブから救いあげるやり方が……
この自分を許す事も救う事も助ける事も出来ない少女にしか出せない答えを。
美鈴「私は貴女を信じてる」
今麦野に求められているのは、正解ではない答え。
今麦野に求められているのは、不完全なイエス。
今麦野に求められているのは――命と向き合う事。
美鈴「――大人は、いつだって子供を信じてるものなのよ」
スキルアウトG「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
そして、スキルアウトの演算銃器が二人へと向けられ――
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