過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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708:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/01(木) 21:25:08.50 ID:v3OANEYAO
〜13〜

「!」

海原「これは……」

その雄叫びとも言うべき麦野の血を振り絞るような声が――
すぐさま状況に対応出来るよう警備員らが詰めていた断崖大学データベースセンター正門前にいた『グループの上役』と海原の耳朶を震わせる。
暗部特有の『遠距離から話を聞く』というツールを用いられている事を前提に麦野は叫ぶ。
いつでもどこでも『割り込んで』来る暗部のやり方を熟知しているが故に。

麦野『――御坂美鈴は回収運動を放棄する!保護者会は解散、第三位“超電磁砲”を連れ戻す事もしない。学園都市第四位“原子崩し”がそれをさせない!!』

そしてどうやら海原や『グループの上役』が『遠距離から』見るに麦野が美鈴に銃を突きつけており……
それに対して美鈴がしどろもどろになっている。
今の今まで自分を守り、自分が守って来た相手に銃口を向けられれば驚愕に目を見開くより他ないだろう。

美鈴「沈利……ちゃん」

麦野「――――――」

その麦野の眼差しは、見開かれた美鈴以上に真摯だった。
自分が銃口を突きつけられてもこれ以上必死の形相になどならない。
故に――美鈴はその眼差しに込められた光の意味を探り、知り、そして――

美鈴『――全部止めます!だから殺さないで!!お願い!!!』

「――――…………」

海原「……と、言う訳です」

思わぬ美鈴の全面降伏宣言に、その直前まで『グループの上役』及び学園都市上層部へ交渉していた海原が再び言葉を紡ぐ。
結標淡希辺りが知れば『醜い手』と歎息するような交渉材料をちらつかせていた所を中座させられた形ではあったが――

海原「“先程の件”と合わせまして、何卒御一考願えませんか?」

御坂美鈴の全面降伏宣言だけという曖昧な結論ではこの暗殺計画を上層部は中止などしないだろうし――
海原一人だけ肩に力を入れてもそれは変わらない。だが

「――いいでしょう。今の成り行きは当然“上”にも伝わっているはずです」

しかし、二つで一つの要素が組み合わさった時はその限りではない。
残りの足場固めは『御坂美琴の世界』を守る海原の仕事である。

海原「ありがとうございます……では、続けてもよろしいでしょうか?」

例えヒーローになれずとも、それは銀月の騎士のような海原にしか出来ない事なのだから――


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