過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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732:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/03(土) 21:11:31.19 ID:G+RwveOAO
〜4〜

絹旗「……と、まあそういった方向性で超進めたいと思います。“勧告”が意味を為さなかったならそれはそれ。三日後に改めて“警告”を発しましょう」

フレンダ「結局、それで構わないって訳よ」

滝壺「きぬはたがそう言うなら」

そしてキャンピングトレーラーが通り過ぎて行くのを雨に濡れたファミレスの窓際席より見送りながら滝壺理后が頷く。
その対面には絹旗最愛、フレンダ=セイヴェルンが並んで腰掛けており――
当然の事ながら残る一席はずっと空いたままである。

フレンダ「でも結局、何で親舟最中な訳よ?確かに統括理事会の一人だけどほとんど名ばかりの役立たずだし影響力あんまりないし、殺すだけの価値なんてない訳よ」

絹旗「超同感ですけどね。“スクール”もなんだってこんな余計な仕事増やすんだか」

金華のサバの水煮缶をほじくりつつ、最近カレー味のサバがさ……
などとのたまう傍ら“親舟最中暗殺計画”について話し合うのを滝壺はボンヤリと見聞くともなしに聞く。
既に『スクール』に勧告は発している。これが受け入れられない場合は計画に必要不可欠な狙撃手を殺害する事で警告とする、と結論を出した上で。

滝壺「(むぎのなら、こんな時なんて風に言うかな)」

忘れもしない8月9日……麦野沈利は『アイテム』を引退した。
統括理事長直々に許しを得、『幻想殺し』のパートナーに従事するために。
その後継者には最年少である絹旗が指名され、アイテムは一人欠けながらも滞りなく任務をこなしている。
だがそれはまだ壁とも言うべき大きな仕事が回って来ていないという部分も決して少なくない。が

滝壺「そういえば、前からお願いしてる新しい人ってまだ来ないね」

絹旗「“電話の女”も超困ってるみたいですけどね。人材不足でいいのが見つからない、みたいな事ボヤいてましたし」

フレンダ「結局、麦野クラスの抜けた穴はそうそう埋まる訳な……」

絹旗「………………」

滝壺「………………」

フレンダ「……ごめん……」

滝壺「だいじょうぶ、私はそんなうっかり屋さんのふれんだを応援してる」

外に振り込む雨が窓ガラスを通り抜けて来たような湿っぽい空気が、そのまま解散の流れに繋がった。

『帰るよー』と手を叩いて場を締める彼女は、もういないのだ。


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