過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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74:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/07/14(木) 21:14:26.28 ID:1DwrXIIAO
〜10〜

甘い。とつくづく思う。それは誰かを踏み台にして得ている立ち位置より上から目線で御坂やインデックスに含む所がある私であったり……
そんな女特有の悲哀のナルシズムに浸っている私を、何くれにつけて楽にしてくれる御坂やインデックスに対してだ。
当麻、を軸にして成り立つ私達の歪なトライアングルに対してでもある。

麦野「(……そう言えば胸も張ってきたし、子宮に膨らんでる気がする。そろそろか?)」

上条当麻のいる優しい世界。そこに甘んじ甘えて甘ったれてる私はきっと、昔私が一番嫌ってたタイプの女になってる。
曰わく、恋愛さえ上手く行けばテメエの世界の全てが救われると勘違いしてる馬鹿女。
曰わく、思い人さえいればテメエの抱える全てが報われると思い違いしてるクソ女。

麦野「(……欲しくなるんだよねー……)」

捨てた物は金銭にも引き換え券にもなりゃしない。
代償にすらならず捨てるしか価値がないゴミだから捨てられるのだ。
どんなデカいトラウマ抱えてような悲劇的な過去があろうが、そんな免罪符は尻拭き紙にもならない。
幸福は不幸につく微々たる金利であって、不幸は即ち幸福への配給券になんてなりはしない。

麦野「(……ドロドロになりたいね。ドロドロにされたいなー……)」

人殺しの悪夢を見た後、死にたくなるような暗い想像を一人弄んだ後は決まって当麻が欲しくなる。
どこのビッチだと鼻で笑ってやりたくなる。抱かれりゃ安心して、寝れば納得するのか安っぽい女め。
自分でも思う。恐らくこの部屋にいる誰よりも私の性癖は病的だ。
電話の女に言われたような、人を殺す時のバカ高いテンションと人を殺した後のダウナー状態の落差の中××××するほどじゃないけどね。

麦野「(かーみじょうー……)」

そんな中、あんたに『欲しい』って言われるのが私は好きだ。
あんたが私の中で気持ち良いって言ってくれるのが好きだ。
貫かれる喜悦、飲み込む愉悦。私という観念の怪物が、一時母性の化物へと身を窶す瞬間がたまらなく好きだ。

麦野「お茶、持ってくわよ」

全員「「「「「「はーい」」」」」」

あんたに必要とされてるって、一番肌身に感じられるのが私は好きだ


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