過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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797:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/10(土) 20:59:53.89 ID:42BNj/aAO
〜10月8日〜

???「……位!」

麦野「(あれからもう四日も経つのねえ……)」

???「……四位!!」

麦野「(アビニョン……あのおしぼり女もいんのか。なんかすっげームカムカしてくんだけど)」

???「第四位ってば!!!」

麦野「五月蝿いわねえ……傷に響くからデカい声出さないでくんない?第三位」

御坂「もうっ……」

10月8日、16時6分。麦野沈利と御坂美琴は冥土帰しの病院のラウンジにいた。
そこは中庭のハーブガーデンを臨めるガラス張りの窓際席であり……
向かって左側に車椅子の麦野、右側に学校帰りの御坂がそれぞれ腰掛けている。

御坂「何よいきなり黙り込んでボーっとしちゃって……これじゃまるで私が一人で話し掛けてる変な子みたいじゃない」

麦野「一人デカい声出してる時点で十分変だっての……だいたいさあ」

麦野が空になったシャケ弁の容器を隅に追いやり、再び動くようになった右手で大きめのマグカップに入ったエスプレッソに口をつける傍ら――
チラッと通路を挟んだ向かいの席に冷めた眼差しを送る。そこには

白井「………………」ゴゴゴゴゴ

麦野「……あそこでストロー噛みながらレモンティーぶくぶく泡立ててる小パンダはなに?」

御坂「……気にしないであげて。四日前からずーっとこうなの」

ドス黒いオーラを隠しもせず漂わせ、麦野らをウォッチングしている白井黒子の姿があった。
確か上条二回目の入院の見舞いや『残骸』絡みで見た顔だなと麦野はつまらなさそうに見やる。
というより御坂とインデックス以外の名前を覚えないため白井への認識は『口喧しい小パンダ』にとどまっている。が

白井「(ドちくしょうがァァァァァ!お姉様があんなにも甘く優しくお声掛けなさっていると言うのにその素っ気なさはなんですのォォォォォ!!)」

一方的にメラメラと情念の鬼火を燃やす白井の心中は穏やかではない。
相手は敬愛する御坂の仇敵でありながら一夜を同衾した麦野。
敵視して良いのか嫉妬して良いやらわからぬ存在である。

白井「(ならばいっそわたくしこと白井黒子とその席を代わっていただきたいですのォォォォォ!!!)」

それも他ならぬ麦野自身が御坂を呼び出したのである。
そして御坂は一もニもなく病院へと駆けつけたのだ。
白井をして面白かろう筈がないのである。心配そうに麦野を見つめる御坂の横顔も、無味乾燥な眼差しで見返す麦野も。




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