過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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作者
◆K.en6VW1nc
[saga]
2011/09/17(土) 21:38:11.96 ID:W55C2CfAO
〜25〜
絹旗『はっ……ははっ……はははっ……なんですかそれ?巫山戯けないで下さいよ麦野……私達にも言えない事ってなんなんですか?そんな超くだらない事のために……足抜けして私達を放り出すんですか?』
私は一人を選ぶために独りを選んだ。私を必要としていたあいつらを放り出して、私が必要としているあいつのために。
私自身のエゴであいつらを夜より深い暗闇の中に置き去りにしたんだ。
フレンダ『結局……麦野は私達よりアイツを選んだって訳?』
どこかで綺麗でいようとした醜く汚れた私。あいつらを重荷のように切り捨てた弱く力無い私。
自分で選んだつもりになった戦場に逃げ込む事で、私に追いすがるあいつらの眼差しを振り切った私。
私はいつだってそうだ。一番大事な時に限って自分のエゴを頼みに独りを選んでしまう。
そんな私に今更あいつらにかけられる言葉も申し開きの言い訳も何もない。
なのに
フレンダ『麦野ー!!』
絹旗『超麦野ー!』
滝壺『むぎの』
私の胸で燻ぶり続けているこの星の光のような灯火になんて名前をつければいい?
当麻に導かれたこの世界にあって未だ私の手に残り続けるこの欠片に。
あいつらと過ごした何気ない日々が、見交わした笑みが、どうしようもなく私を突き動かす。
麦野「……そうだったのか」
幸せな記憶。掛け替えのない居場所。私を支える温もり。
忘れようもなく刻まれたものが、今になって思い出せる。
自分の居場所と守りたい誰かを見つけた滝壺の姿の見て。
麦野「あいつらは、こんな気持ちで私を送り出したのか」
これが最後、これが最期と微笑んでいた滝壺。
生きる意味でも死ねない言い訳でもない力強い笑顔。
私が投げ捨て、投げ出し、投げ打った場所で今も戦い続けてるあいつら。
麦野「――……」
受け入れなきゃいけないのは、自分の弱さ。
向き合わなきゃいけないのは、自分の過去。
乗り越えなきゃいけないのは、自分の暗闇。
麦野「――行かなきゃ」
私の悪夢(ユメ)に出て来て良いのは、私が殺して来た人間だけだ
私の幻想(ゆめ)の中で、今も現実に生き続けてるあんたらを
放り出したのが私のエゴなら
取り戻そうとするのも私のエゴだ
そのための『鍵』は、たった今手にした
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