過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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890:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 15:02:44.92 ID:LC5MmfkAO
〜1〜

浜面「ぐっ……」

フレンダ「ごほっ……ゴホッ」

絹旗最愛「――……!!」

崩落し炎上する粒子工学研究所。蹲う浜面、這うフレンダ、跪く絹旗。
皆一様に満身創痍であり、その身を朱に染めていないものなど誰も居はしない

???「――憐れみすら湧かねえもんだな」

――ただ一人を除いては

???「アスファルトに焼かれてのうたつミミズを見下ろしてる気分だ」

赤き火の海、紅き血の海、朱き死の海の中判決を待つ罪人のように首を垂れる三人を前に青年は佇んでいた。

浜面「テメエ……!」

???「………………」

浜面「何者だ……!!」

???「――化け物だよ」

最早内外を隔てる壁面すら意味を成さない凱嵐が青年を中心に吹き荒れている。
資材から瓦礫から何から無重力状態で中空を揺蕩い、浮遊する欠片が少年の身体に触れただけで崩壊し砂塵に還る。
見えざる玉座に腰掛ける王の威光に焼かれるように。

フレンダ「聞いて……ない訳よ!」

身体を上下に分断されそうな傷口を押さえ息も絶え絶えにフレンダが呻く。
確かにスクールが暗躍している事はわかっていた。
しかし本命中の本命……チェスで言うなればキング自らが前面に出て来るとは思っていなかった。

絹旗「学園都市……第二位」

絹旗の能力『窒素装甲』の雛型となった学園都市第一位に次ぐ実力者。
それは230万人の学生と研究者が集うこの学園都市(セカイ)で二番目に危険な人物。
そうと余人に伺わせない洒脱な立ち振る舞いは既になく、今や抜き身の刃を振るう裁きの王がそこにはいた。

フレンダ「……未元物質(ダークマター)」

かつて自分達を率いていた麦野より二つ上、かつて自分達と会敵した御坂と一つ上しか序列が変わらないというのに――
横たわる懸絶が、隔絶が、聖絶の力となって越えがたい壁となる。

絹旗「垣根帝督!!」

垣根「………………」

死に至る病(ぜつぼう)の顕現化のように立ちはだかる皇帝を前に、三人は為す術もなく敗れ去った。



時は僅かに遡る――






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