過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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908:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 15:23:59.70 ID:LC5MmfkAO
〜14〜

垣根「っ!」

麦野「ッ!」

それを引き金にドン!と双翼が羽撃き、横殴りの麦野の翼と横薙ぎの垣根の羽が激突し、ぶつかり合った場所から弾け飛ぶ衝撃波が瓦礫の山を吹き飛ばし――
その刹那二人は同時に大穴の空いた天蓋より飛び出し、晴れ渡る大空へと舞い上がる!が

垣根「――逆算、終わるぞ」

麦野「!?」

垣根「テメエの牙はもう俺に届かねえ!」

轟ッッ!!と垣根の翼が無数の鞭のように麦野へと迫り来る。
見開いた眼差しの瞬き一つで人体を分解する羽根が、視界を埋め尽くさんばかり殺到し――

麦野「!」

麦野はそれらを背負った翼で錐揉み飛行するようにかいくぐりつつ原子崩しを撃つ!放つ!!穿つ!!!
されど垣根は振るう翼でそれらが接触する寸前に打ち消し、掻き消す。

麦野「(当麻みたいに無効化した!?)」

垣根「――真似事が通じる程度の浅い底だな。それがテメエの器(げんかい)か?」

麦野は知らない。10月3日の夜垣根と上条が再会した事など。
そこではからずも垣根は未元物質を消失させた幻想殺しの現象に瞠目した。
故に垣根は幻想殺しが引き起こした事象からヒントを得、特定の能力の無効化を思いついたのだ。
この場合は麦野が操る粒子でも波形でもない中間点を揺蕩う対電子線に特化した新物質を生み出して。

垣根「なら器ごと砕いてやる。欠片も残らねえようにな」

垣根の逆算は原子崩しの光芒と翼撃、二度接触すれば十分に過ぎるのだ。
麦野の不覚は初太刀でこの皇帝を討てなかった事。
さらに垣根の翼を走る力場が収束して行き……今度は電子線から身を守るのではなく、電子線を無効化した上で麦野を天空から叩き落とさんとする!

垣根「――異物の混ざった空間。ここはテメエの知る場所じゃねえんだよ!」

ドン!!と電子線を無力化させる素粒子の集合体が麦野へ撃ち出される。
かすっただけで発動させた原子崩しの翼を打ち消してしまう新物質を前に、麦野は――

麦野「――焼け死ぬのはテメエだ。イカロス(鑞の翼)」

垣根「!!」

ズギャン!と麦野の突き出した左手より迸る原子崩しが――
垣根の放った『未元物質』を根本から『別次元』へと『切り飛ばす』。
最初から『この世界に存在しなかった』ように――

麦野「――0次元の極点」




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