過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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913:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 15:30:14.02 ID:LC5MmfkAO
〜18〜

浜面「オラァッ!!」

垣根「はっ!」

ゴバッ!!!!!!と跳躍した浜面の飛び蹴りが繰り出され、砲弾のような衝撃波と共に爆ぜる。
しかし翼成る盾がそれを防ぎ、受け止めた状態から反転して六翼を広げ浜面を押し返す。
されど浜面は体勢を立て直すのではなく、零距離からメタルイーターM5をドン!!と放ち、その勢いに乗じ後方へ飛びずさる。
だが垣根は開いた距離に構わず踏み鳴らすように地面に叩きつけ

浜面「ッッ!!」

次の瞬間垣根と浜面を隔てていた地面が衝撃波によりクレーター状に陥没する。
だが浜面は駆動鎧による急加速で垣根の牙が届くより早くサイドロールし、五、六回横転して切り抜けていた。

垣根「大したもんだ。テメエじゃなくてそのパワードスーツが、だが」

第三次世界大戦に備え開発途中であったドラゴンライダーの駆動鎧は確かに浜面の命を拾わせた。
コンピューターによる知識や技術の検索と補強を司り、モーターや科学性スプリングが運動量やベクトルを修正する。
二本の足で法定速度を軽々と凌駕する機動力と反応速度なくして今の一撃は避け得なかったろう。だが

垣根「こいつは俺の流儀に反するが――」

浜面「!!」

垣根「言って聞かねえ馬鹿なら拳でわからせてやるしかねえな」

バォ!!と言う爆音が後からついて来た頃には――

浜面「ぐ、ああああッッ!?」

真っ正面から未元物質を乗せた垣根の拳が浜面を殴り飛ばした。
ベクトルを集めても動かせない巨大な質量を以て、その余波が衝撃波に転化し施設一帯を均等に破壊するほどの勢いで――
浜面は薙ぎ倒され、瓦礫とガラスと機材が木っ端微塵に粉砕される!

垣根「――よく馬鹿は死ななきゃ治らねえって言うが」

駆動鎧が無ければたった今浜面がノーバウンドで突っ込んだ瓦礫の山はそのまま墓標と成り果てていただろう。
浜面は強い。少なくとも麦野を打ち倒した事から鑑みて紛れもなくある種の戦闘の天才である。だが

垣根「――試してみる価値くらいはありそうだ」

浜面「……!?」

六翼から再び不可視の未元物質を、不可知の素粒子を、不可避の一撃を乗せるこの若き皇帝には……
獅子に生まれついた者は己以外の全てが獲物なのだ。

垣根「――絶望しろ、コラ」

そして死の翼が空を覆い――




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