過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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925:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 15:44:43.55 ID:LC5MmfkAO
〜27〜

浜面「……あいつが、お前らのリーダーだったってのか」

絹旗「ええ。ただし頭に元とか前とかついちゃいますけど」

浜面「――どうりでな」

フレンダを運び終え戻って来る麦野を目で追いながら浜面は感慨に耽る。
麦野沈利。断崖大学で会敵し浜面が撃破したレベル5。
その事実に浜面はあの夜雨の中出会った滝壺がアイテムの人間だった事と同じくらい衝撃を受けた。

浜面「(一週間の間にレベル5の四位と二位とバトルとかこれから俺の人生どうなんだよ)つうか現リーダー……運ぶなら俺が」

絹旗「滝壺さんに超告げ口しますよ?浜面に変な所触られたって」

浜面「おい!!」

絹旗「――甘えさせて下さいよ、ちょっとくらい」

浜面「………………」

絹旗「……今だけは、超寄りかかりたい気分なんで」

麦野「おーい絹旗生きてるー?」

絹旗「超遅いですよ麦野。どれだけ待ったと思ってるんです?」

そこへ麦野が歩み寄り、対する絹旗が砕けた左腕と折れた右足を晒しながら口を尖らせた。
遅い、というその言葉に込められた様々な意味。複雑な思い。そして

麦野「持ち上げるよ。力抜いて楽にしな」

絹旗「はいっ」

慣れ親しんだ玲瓏たる美貌が間近に迫り、華奢ながら力強い膂力で絹旗が抱えられる。
あの8月9日よりこの10月9日、およそ二ヶ月ぶりの再会が戦場という皮肉に絹旗の唇が緩む。
会ったら会ったで言ってやりたい文句やこぼしたい愚痴などそれこそ山ほどあったというのに――

麦野「……重っ」

絹旗「はあっ!?」

麦野「フレンダといいあんたといい、重くなったね」

絹旗「な、何言ってるんですか!トッポは一日一箱に超抑えて――」

麦野「――重いよ」

絹旗「………………」

麦野「……手応えあるわ」

何も言えなくなってしまったのだ。その透き通った表情に。
例えるならば雨上がりの街、雲の切れ間から射し込む光の梯子のように澄み切った横顔に

絹旗「……引退してから超ナマったんじゃないですか?何か当たってる胸が前より超ボリュームが増して(ry」

麦野「私が引退してから態度悪くなったねあんた。尻叩くよ?」

浜面「おい!俺を無視すんな!!」

麦野「私達忙しいから後にしてくんない?」

――絹旗はゆっくり目を閉じた。これが夢ならば覚めぬようにと




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