過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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929:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 15:51:21.85 ID:LC5MmfkAO
〜30〜

麦野「!!?」

禁書目録「……しずり?」

そこに姿を現すは病院内にあってさえ目立つ純白の法衣を纏った修道女。

麦野「な、何であんたまでここにい――」

禁書目録「………………」

パンッ!

麦野「!?」

禁書目録「謝らないんだよ」

――インデックスが背伸びするなり麦野の頬を平手打ちしたのだ。
名を呼ぶより早く、何故ここにいるのかを聞くより速く。

禁書目録「……どこに行ってたの?」

麦野「………………」

禁書目録「黙ってられたらわからないんだよ!!」

滝壺「………………」

浜面「(えっ!?えっ!?なにこれ?どうなってんだ??なんだこの蚊帳の外感)」

この場において最も訳がわからないのは浜面である。
いきなり一目見れば忘れられそうにもないプラチナブロンドの聖女が零れそうなほど大きな碧眼に涙を浮かべて麦野を打ち据えたのだ。
麦野と殺し合いをした浜面からすれば龍の逆鱗を鑢で削るが如く暴挙である。

禁書目録「勝手に病院抜け出して!あんなにヒドい大怪我したのにまたこんなに傷増やして!!」

麦野「………………」

禁書目録「どうしてもっと自分を大事に出来ないの!?私がどれだけ心配したかわかってるの!?しずり!!」

しかしながら部外者の浜面にも見て察せられた事、この二人がアイテムの面々とはまた異なる角度の関係性にあるという事。
それは学園都市に住まう学生らの大半にあってもっとも希薄なもの

禁書目録「馬鹿……」

麦野「………………」

禁書目録「しずりの馬鹿!!!」

うなだれる麦野を抱き締めるインデックスの姿は正しく『家族』の肖像だった。
異なるのは二人が血縁関係に非ず人種からして異なっている事。
だが病院を抜け出した事を真っ直ぐ叱り飛ばし、帰って来た事を迎え入れるその姿は

麦野「……悪かったわよ」

家出娘を叱る母親のようにすら浜面には感じられた。
フレンダや絹旗を抱き上げていた母性的な横顔は既になく、ふてくされた年相応の素顔がそこにはあった。

禁書目録「……ただいまは?」

麦野「はあ?」

禁書目録「ただいまは!?」

麦野「――――――」

麦野がガシガシと栗色の巻き毛をかきながらインデックスを見やるも、叶わないと根負けし観念したのか――

麦野「……た」

抱き締め返し紡がんとする言葉。すると




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