過去ログ - 番外・とある星座の偽善使い(フォックスワード)
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943:作者 ◆K.en6VW1nc[saga]
2011/09/25(日) 16:07:57.13 ID:LC5MmfkAO
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フレンダ「結局、何度来ても楽しめる訳よ!ビバ魔法の国!!」

絹旗「フレンダ、超はしゃぐのはいいんですが何で腕絡めて来るんですか?」

フレンダ「結局、この国の秋は人肌恋しい季節な訳よ」

一方、絹旗とフレンダは第六学区の遊園地、地中海風煉瓦造りのテーマパーク内にある大桟橋を腕を組みながら闊歩していた。
じゃれついて来るフレンダの頭にはネズミのイヤーカチューシャ、絹旗は猫耳である。

絹旗「……やっぱりフレンダってそっちの気あります?私そういうの超興味ないんで」

フレンダ「あーあ、浜面と滝壺もくれば良かったのに」

絹旗「相変わらず人の話超聞きませんね。あの二人は例の月命日ですってば」

フレンダ「ああ、例の“駒場”とか何とか言うスキルアウトの墓参り?だったっけ」

肌寒さが染み入って来る11月の夕焼けの空の下、フレンダは絹旗のポケットに手を突っ込むようにして腕を組むが――
残る二人、浜面と滝壺の姿はそこにない。揃って第十学区にある駒場利徳の墓参に足を運んでいるのだ。

絹旗「まあ今日はみんなオフですし良いんじゃないんですか?ただ明日は集まりあるんで超遅れないようにして下さいね?」

フレンダ「(あっ……しまった。結局、頭から抜けてた訳よ)」

絹旗「?。どうしましたフレンダ」

フレンダ「(うーん……フレメアと会うって約束しちゃったけど仕事もあるし……これ以上伸ばせないし)」

この時フレンダの胸裡を過ぎるは翌日に控える久方振りとなる実妹との顔合わせであった。
一年前に顔を合わせたきり第三次世界大戦以降のゴタゴタに巻き込まれ続け、今や電話かメールでくらいしか互いの近況を知り得ずにいた。
そのドタバタもようやく一段落し、顔合わせと相成った矢先のダブルブッキングに今更気づいたのである。

フレンダ「あー……明日になってみないと結局わかんないんだけど、説得出来そうになかったら私出られないかも」

絹旗「……リーダーを前にドタキャン予告とは超良い度胸ですねフレンダ?」

フレンダ「あは、あははは……今日の食事会の材料費絹旗の分も持つからそれで穴埋めして欲しい訳よ!」

絹旗「フレンダ、それとこれとは」

フレンダ「まあまあ!ほら行こ行こ!!」

絹旗「ちょっ、フレンダ!」

絹旗の腕を引っ張って駆け出すフレンダ。彼女らもまた学園都市の闇から抜け出し、光溢れる世界への帰還を果たしたのである。


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