過去ログ - ゆきあつ「め、めんま…?」
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/07/08(金) 23:47:49.35 ID:VM4J427F0
>>10
!!そうか…。確かに今、魔女の宅急便か…。そうだよな、
見てくれる人が1人でもいるなら俺はがんばる。


* * *
それから、3日ほどたった。
めんまと暮らす日々はとても幸せだ。

クローゼットの中も見られた時にはあせったが、焦るほどのこともなかった。
「・・・ゆきあつ、これ・・・」
「め・・・めんま!そこは・・・っ!」
「かわいいー!!!」
「!」
「このワンピース、めんまのに似てるねっ!
・・・あー!かみかざりもあるー!」
やはり女の子は、あんなものがあると嬉しいのだろうか。
全部めんまに似合うだろうと思って買ってきたので、喜んでくれるのは嬉しい。
出来れば身につけてみてほしかったが、めんまは眺めるだけで良かったのか、それを髪に飾ることはしなかった。




幸せすぎて怖いというのは、こんなことなんだろう。そんなことを考えながら、適当に相槌を打っていた帰り道。


「・・・聞いてた?」
「え?ああ、ごめん。」
「最近上の空ね・・・」
ふう、と溜息をついて、鶴見は一言だらしない、と加える。
仕方ないじゃないか、最近は楽しくて仕方がないんだ。

本当は走ってでも家に早く帰りたいのだ・・・。
そのとき、前方にニット帽と眼鏡をつけた男を発見した。
やや慌しげに周りを見回すその姿に、自然と口元が吊り上る。

すれ違う直前、俺は大声で笑いたくなるのを堪えて声をかけた。

「よう、宿海」

「・・・!!」
男、宿海は体を一回びくりと震わせて、こちらを見た。

「久しぶりだな」
「・・・・・・」

宿海は何も応えない。
ああ。これか?俺が着てるこの制服。
お前も志願してたもんな。この制服着るの。

「何だよその顔。
嬉しくないか?久しぶりの友達にあってさ」
「ちょっと、集」
鶴見の静止も気にせず、俺は話し続ける。

「ああ、そういや、最近安城のこと見たぜ。お前と同じ高校だよな?」

俯く宿海は、歯軋りをしてることだろう。

「・・・っせえ」
「は?」

悔しそうな表情を浮かべると、宿海はニット帽を手で抑えてそのまま走り去る。

「・・・行っちゃったじゃない」
「そうだな」
「・・・・・・」


ああ、気分は最高だ。
高翌揚。

悔しいだろ、宿海。

なあ、お前にめんまは見えるのか?
どうせ見えないだろ?
会っても見えないだろ?

見えないだろ、めんまを!!




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