163:1 ◆BycwRokz6k
2012/09/04(火) 18:51:12.42 ID:RgC1TDAr0
「・・・」
つるこは、つかれてもないし、おこってもないし、かなしくもないような、うーんと、つまり普通のお顔のまんま、すたすたと歩いてる。
・・・つるこ、歩くの、はやいなあ。
きれいな靴を見ながら、めんまはちょっと早足で追いかける。
「・・・ねえ、つるこ・・・?・・・この間は、かえっちゃってごめんね・・・」
コツ、コツ、コツ。
おんなじリズムで鳴る靴の音。
コツ、コツ、コツ。
「ゆきあつもね、・・・・・・」
そうやって、上手くいえないでいると、もうじんたんちが見えてきた。
「聞こえない、よね」
しかたない、しかたない。
つるこはまっすぐじんたんちを見てる。やっぱりじんたんちにいくんだね!
「・・・・・」
ぴたりと、つるこがじんたんちの前で足を止めた。
ひとさし指を出して、でもそれを戻して。つるこが、ちょっと溜息をつく。
「・・・あれえ?つるこ!ピンポンの場所、わかる?ここだよ、ここ!」
すっ!と前を向いたつるこは、また出した人差し指で、迷わずにピンポンを押した。
ピンポーン。
「おー!せいかーい!」
あ!かけことば?
中から足音が聞こえて、ガラリとドアが開いた。
「おー、待ってたぞ・・・・・・・・・・・・って、え?」
「やっほーじんたーん!」
「こんにちは、宿海くん。・・・待ってた、って?」
「え、お・・・え?い、いやちがくて」
「そんなに驚かなくても」
じんたんはめんまとつるこを交互に指差して、え、とかお、とかよくわかんない声を出しててんぱってる。
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